◆タイプライタ登場(その2)
電信用カナタイプライタの開発~黒澤貞次郎
大正6年(1917)6月21日は電信界にとって永く記念すべき日と存じます。この日、大阪中央電信局に於て和文タイプライターを2台、現業受信に初めて用いたものであります。
和文タイプライターの施設に関する大正5年度大阪中央電信局電信事業記録によれば、「機械の作製に就いては、東京黒澤貞次郎をして考究せしめるために、別紙同人よ . . . 本文を読む
◆タイプライタ登場(その1)
わが国で通信の実務にタイプライタを使用するようになったのは大正3年に大阪中央電信局で欧文通信、大正6年に和文通信に使用したのが初めである。この時はいずれもモールス印字通信のほん書(翻書)用として使用されたものである。音響通信に対する直接受信用としては、大正11年、全国主要局ではほぼ時をおなじくして開始された。
当局(東京中電)においても同様、早くからタイプライタ受 . . . 本文を読む
◆ 電報配達は自転車に乗って
下記は明治3~4年ころの電報配達員の模様を伝える記述である。創業当時は電報配達員を駆使と呼んでいたが、明治20年5月6日、「集配人使役心得」が制定されてから、駆使は集配人と呼ばれるようになった。
局と局との間の電報使送に、馬を使ったという記録はあるが、電報配達はすべて駆け足で行なわれていた。配達人の風体は縞の羽織に脚絆、尻はしょりの体にて電報配達なりとて、何町何分 . . . 本文を読む