◆大原 安治
50年来の友人が数人いる。いわゆる「同じ釜の飯を食った仲間」だ。今はもう、消えてしまった職業「モールス通信」の技術を一緒に学んだ「大分逓信講習所」の同期生である。
今でも、年に何度か集まって酒を飲むが、この歳になると酒の肴はいつも回顧譚になる。作家の開高健氏が「男にとって、思い出ほど最高の酒のサカナはない」と言ったそうだが、まったくその通りだと思う。
酔いが回りだすと、まず出るの . . . 本文を読む
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