折々スケッチ

小さなスケッチブックやハガキに水彩と鉛筆ペン等で描いた絵を中心に、感じたこと等日記代わりに添えています。

Nさんの展覧会・清須へ

2018年12月18日 | 風景
五条川 F0

昨日は電車で名古屋市の北方にある清須市へ行きました。
以前、展覧会場でお会いした画家のNさん、その後いくつものご縁が重なって展覧会の案内状を
やり取りしています。今回は清須市のギャラリーで個展開催とお知らせをいただいたのです。

名鉄電車で名古屋駅からいくつかの駅を過ぎると新清洲、街は清須市で近くにある城は清州城。
須と州の文字が違うのです。ややこしい。
かつては織田家の居城がありここから織田信長が桶狭間の戦いに出陣した城です。
関ヶ原の戦ののち徳川家康により清州から名古屋への遷府が指令され城の資材と城下町ごと
名古屋に移されました。「清州越し」といわれる引っ越しです。
私の先祖もその時に名古屋へ移ってきたと聞いているので、ご縁がある街です。

駅前から少し行くと五条川、橋を渡ると昔の面影を残した家並がありました。
道に面して千本格子の大きな構えの家、裏手には土蔵、商家だったのかも。
後で聞くと東海道宮宿と中山道を結んだ「美濃路」脇往還の名残だとか。
駅からテクテク15分ほど、寒くはない日だったので知らない街を歩くのは面白い。

目的のギャラリーは畑の中にぽつんと建つ喫茶店「茶々明日香」の二階です。
案内葉書に書かれていた「あなたのこころに小さな憩いを」の言葉通りNさんの絵はどれも優しい。
風景、人物、果物どれもあっさりと筆数少なく見る人に想像させる力があります。
シンプルな額とスッキリした絵、飾り気のないNさんと同じでした。

お蕎麦やさんかと思うような造りのお店にはお客さんはなくてゆっくり絵を見てコーヒーと
サンドイッチをいただいてお店の方とおしゃべりしてきました。お店の方は昨年まで名古屋駅前の
文化センターで日本画を習っておられたとか、よく聞いてみると60年近く前私が通ったことのある
教室でした。少し前までは先生も同じ方だったと知ってまた話が弾みました。
ちょうどお店に着く頃から時雨れていたのに店を出る頃はやんでいてヤレヤレでした。

帰り道ではお店の方お勧めの日吉神社にちょっと寄り道。
「狛犬さんがお猿さんなんですよ。申年には大変な人出でね」と。
行って見るとほんとにお猿さんが烏帽子に御幣を持って座っていました。
日吉神社の勝猿(まさる)さんは「魔が去る」「勝る」に通じて縁起が良いのだそうです。
他にも素焼きのお皿に自分の捨てたい思いをを吐き出して封じ込め、割ってスッキリするという
「はきだし」と書かれて囲った場所もありました。私の吐き出したいものは何かあるかしら?
吐き出してここに捨てるほどのものは無いというのは幸せな事と思います。
割れたお皿がいくつもありましたが写真に撮ると、吐き出されたものがついてきてしまいそうで
私は急ぎ足で境内を後にしました。
林の中でカラスばかりが騒いでいて時折黒い雲が過ぎてちょっと不安な雰囲気の境内でした。



また五条川に出てちょっとだけスケッチして、駅へ向かいました。
気持としては少しばかり遠出のつもりでしたが、歩きながら名古屋駅のビル群が意外に近くに見えて
なぁんだという感じでした。


またまた 明日から週末までブログお休みします。

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