4月20日、農林水産省はスーパーや食品メーカー、外食産業等270団体に対し、国が設けた放射性物質の基準を守るよう求
める通知を出したそうだ。これが、今までの諸々の食品規制値の時と全く真逆で、「国よりも厳しい独自基準を設けて自主検査
を実施する事」を避けてほしいという通知なのだ。食品に含まれる放射性物質は、健康に“有害”な物だ。だからこそ食品業界
は、人々が健康被害を少なくしたいとする要求に答えるべく“放射性物質の自主検査”を行っているのに、国がそれをさせまい
とする事など言語道断だ。
☆IPPNW(核戦争防止国際医師会議)ドイツ支部の放射線防護の研究者レポートによると、「放射性物質が食品から体内に
入るのは、 長期に渡って人間の健康にたいへん大きな危険をもたらします。そのため、放射線のリスクから守る目的で公的に
規定された食品内の放射性核種の含有量の上限値ないし制限値は、特別の意義があります。~中略~、“より安全な”制限値
というものは存在せず、いかなる制限値を設定してもそれが予想される放射線による死者の数をあらかじめ規定してしまうことを
示しています。~中略~今回の調査は、有効な制限値がヨーロッパ、日本を問わず、たいへん無責任なものであり、故意に数
千人の死者を容認するものであるとの結論に達しました。食品の放射能汚染が有効な制限値のわずか5%程度であったとして
も、ドイツのような国では放射線による死亡者が年間最低でも7,700人にもなることを予想しなければなりません。ただここには、
甲状腺や膵臓の慢性疾患のような後遺症は含まれていません。」と。
*あらかじめ計算された放射線による死:EUと日本の食品放射能汚染制限値
http://www.strahlentelex.de/calculated-fatalities_jp.pdf#search='