美和地域高部地区の岡山邸の名園「養浩園」。
明治時代に作庭され、多くの文人が訪れた。
近年は忘れられ、荒れてしまったこの庭を、
全国の若い庭師さんが一週間、研修を兼ねて復活させてくれた。
当時、選び抜いて植えられた樹齢百年を超す樹木は剪定され、
雨に打たれて気持ちよさそう。
埋もれてしまった庭石もきれいに洗い出されて。
引き込んだ沢水が流れ、池には島もあり、東屋や苔むした灯篭、庭木や庭石は遠方から持ってこられたものもあって、ずいぶん凝った庭だと説明がありました。
大きなモミジの枝の剪定の実演では、見学者から「もったいない」と声が上がったけど、実際に枝が落とされると一気に庭がよく見えるようになった。
どの枝を落とすか、どのくらい落とすか、職人さんの技。
見学会に先立ち、市長さんから「養浩園」の「養浩」の意味の説明がありました。
孟子の言葉で「浩然の気を養う」から来ていて、浩然の気とは、「天地にみなぎっている万物の生命力、物事にとらわれないおおらかな気持ち」だそうです。
百年前、高部地区の活気が伝わってきます。