常陸大宮里山日記

茨城県の北西。久慈川と那珂川に囲まれた、常陸大宮市のなんだか暖かい里山の暮らし。

県北芸術祭「旧美和中学校」

2016-10-26 21:49:15 | 里の話
集中曝涼のつあいでに県北芸術祭の会場になっている旧美和中学校に行ってみました。
歴史だとか骨董だとか古いものが好きなので、あんまり興味なかったんですが、
けっこう話題になっていたので、寄ってみました。
とっても面白かった!!!
迷っている方、ぜったい行ったほうがいいです!

ご機嫌の帰り道、気がつきました。
善徳寺の彫刻も、最初は新しい芸術だったんじゃないかと。
当時の文化芸術の最先端の日光東照宮の造営に参加して、
最先端の文化と技術に触れた職人の作った作品は、
きっと最初は人々を驚かせたろうな。
歴史は繰り返す。

震えながら輝く蝶々。


せつないデジャブ。

美和中の生徒たちは、この美しい森を眺めながら育ったんだな。

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河内館

2016-10-24 20:06:35 | 歴史
鷲子宿の善徳寺で、茨城大生のボランティアさんから、
河内館(「こうとだて」と読みます)のお話を伺いました。
善徳寺前を流れる緒川から鷲子宿を望むと国道の向こうに見える山。
ここに、戦国時代には山城があったそうです。

戦国時代はこの辺りは佐竹氏と那須氏の領地の国境。
街道を見おろすこの山に1400年代に築かれた山城は、
堅牢で立派な城であったことが現在も残る遺構からわかるそうです。
今はうっそうとした杉林で覆われていますが、
当時はここに城があって多くの武士やその家族が命がけの日々を送っていた。
そして、江戸時代。平和な時代になって、
鷲子宿は街道を往来する人と物資で繫栄する。
静かな山里の激動の歴史。
緒川は静かにさらさらと流れています。
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善徳寺~彫刻

2016-10-22 13:45:03 | 神社仏閣
善徳寺の阿弥陀様をお守りする見事な彫刻。
静かな山寺にあって、別世界のようです。

モチーフは 鳳凰や獅子など特段珍しいものではないのですが、
なんといっても、ハイレベル。


見ていて飽きません。
本堂には竜王もいました。目が合った。迫力あります。
今にも動きだしそうでしょ。


太子堂の象。


平和な江戸時代になって繁栄した鷲子宿。
善徳寺の彫刻は、江戸時代初期に日光東照宮の造営に参加し、
高い技術を身につけて帰ってきた当地の職人さんが作ったのだと
ボランティアさんの解説。
なるほど、東照宮の彫刻を作った人たちがね、なるほどね、すごいね。
常陸大宮にはまだまだいっぱい宝物が隠れてますね。
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鷲子善徳寺~阿弥陀さま

2016-10-18 20:33:46 | 道の駅
集中曝涼の二つ目、美和地域の善徳寺へ。
国道から歴史ある宿場町鷲子集落の旧道に入り、さらに細い参道を進むと、
立派な赤松を従えた山門が現れます。
松くい虫の暴威からこの松を守るのは並大抵の苦労ではないはず。
久しぶりの陽光に松が輝いていました。


山門をくぐると境内の樹木の向こうに本堂が見えます。
そんなに広いお庭ではないのに、まるで森の中にいるよう。


このお寺のご本尊は阿弥陀さまです。国長阿弥陀院と同じ。
創建も鎌倉時代で同じころ。善徳寺は那珂市で創建され、その後、鷲子に移転したそうです。

撮影していいと言われたのに恐れ多くて阿弥陀様を直接撮影することができませんでした。
ちいさな阿弥陀様ですが、とても豪華絢爛な宮殿のなかにおわします。
このギャップに違和感を感じてしったのですが、その理由を、
ボランティアの茨城大学の学生さんが解説してくれました。
善徳寺が創建された鎌倉時代から戦国時代は、この地は佐竹氏と那須氏の国境にあって、
血なまぐさい争いの絶えない時代でした。
そのあと、平和な江戸時代になってからは、うってかわって
街道の宿場町としてたいへん栄えたそうです。
豪華絢爛な宮殿は豊かな宿場町であった名残。

なんだか、いろいろ考えさせられます。
歴史を学ぶ楽しみ。
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国長阿弥陀堂

2016-10-16 21:24:49 | 神社仏閣
集中曝涼には最高の天気でした。国長阿弥陀堂。
普段は檀家さんしか見られない貴重な仏像や掛軸を見学。
参道の入り口は何度も通り過ぎながら、鎌倉時代からの古刹とは今まで知りませんでした。


ところが、山門あたりからただものではない気配が。


本堂です。
今回公開されている仏像のうち、本尊の阿弥陀三尊像は写真撮影不可。
集中曝涼に訪問した甲斐がありました。
穏やかな、お若いかんじのするいい仏さまでした。


廃仏毀釈を免れた貴重な仏像も見せていただきました。
一番左側の不動明王さまは、今まで制作年代が分からなかったのが、
ちょうど、昨日、調査結果がでて江戸時代初期のものと判明したと、
常陸大宮市の歴史文化振興室の職員さんが説明してくれました。

十王図の掛け軸や江戸時代中期からの釈迦涅槃図。
天井に掲げられた数えきれない寄進者の名前。


鎌倉時代から
何百年も地域の人々の心のよりどころ。
何百年も大事にしてきた名も知れない多くの人々。
その積み重ねのうえに今がある。
しっかり生きなさいよ、と阿弥陀さまがおっしゃっているようで。

市の職員さんや茨城大学の学生さんが丁寧に説明してくれました。
お若い方が歴史を大切にしてくれていることが、うれしかったです。

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