朝日新聞への投稿短歌・俳句で「原発」、「原爆」に関連して詠まれたものを抜き書きした。
相馬からいわきは迂回しています復興リレーの地図の悲しみ
(福島市)武藤恒雄 (5/18 佐佐木幸綱選)
戦争で象が殺され原発で牛が殺され絵本になった
(四街道市)中村登紀子 (5/18 佐佐木幸綱選)
格納容器あまた抱えし列島にしづごころなく花散りにけり
(福島市)美原凍子 (5/18 高野公彦選)
ウミガメのくる浜にごみ拾う子のうしろに迫る原発の壁
(浜松市)松井惠 (6/1 馬場あき子選)
原爆を二度も投下し反省を一度だに聞きしことのなきかな
(前橋市)荻原葉月 (6/1 佐佐木幸綱選)
原発の司法判断可否割れて避難生活五年目に入る
(国立市)半杭螢子 (6/1 高野公彦選)
ヒメジョオンセイヨウタンポポネコジャラシよく来てくれた除染の庭に
(福島市)米倉みなと (6/8 馬場あき子選)
ネジバナにホタルブクロにイカリソウ庭の除染土のみ込んでゆく
(さいたま市)箱石敏子 (6/8 佐佐木幸綱選)
オキナワやフクシマ眼中に無きごとく安保法制に見せる昂ぶり
(西海市)前田一揆 (6/14 佐佐木幸綱選)
カッコウの声ひびきてふくしまの空一枚が洗われてゆく
(福島市)美原凍子 (6/14 高野公彦選)
福島は卯の花腐(くた)し思ひ遣る
(鴻巣市)佐久間正城 (5/18 金子兜太選)