山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

蠱惑の香り、トビタケご飯

2024年08月25日 | キノコ料理

 ほぼ2年ぶりの収穫となったトビタケ(トンビ舞茸)。

 足取りも軽く帰宅すると、収穫物を改めて眺めてみる。

       君に会いたかったんだよ!

 既に変色が始まっているけど、風味には全く影響がないから、気にしません。

 妻が覗きにやってきて、

「あら、採れたの

と、声を弾ませている。

分かってますねえ、この喜び。

採れたんですよ。

 『猫にマタタビ』という言葉があるが、トビタケは、マタギ、いや、マタギ家にとってのマタタビみたいなもの。

 姿を見ただけ、香りを嗅いだだけで心が躍ってしまうのだ。

 さて、このマタギタビ?をどうやって食べるかなんだけど、初日は、やっぱりトビタケご飯ですよ。

 トビタケ料理のうちでも、最高の御馳走です。

 女性陣も何か計画していたらしいが、ここは割り込ませてもらいます。

 下ごしらえ・調理の部

 今年、冷凍のトビタケを調理してみて気づいたことがある。

 それは、「トビタケもマイタケと同じように下ごしらえした方が美味しい」ということ。

 マタギは、これまで、先達の教えに従って、採れたトビタケをある程度水にさらしてから調理していた。

 しかし、この夏、3年前に冷凍したトビタケを料理するとき、思い切って水にさらすのを止めてみた。 味や香りが薄くなるのを避けるためだ。

 そうしたらですねエ。

 おいしいんですよ。

 薫るんですよ。

 「こっちの方が美味しいじゃん。」

 考えてみたら、秋のマイタケだって、味や香りを楽しむために洗わずに調理してるんだから、トビタケだって同じだよな。

 そう考えれば全然不自然でない。

 じゃあ、先人たちは、なぜトビタケを水にさらしてきたのか。

 思うに、トビタケから出るアクの色が、あまりにも色濃いので、料理の仕上がりが気になったのではないだろうか。

 これはですね、行動あるのみ。

 実際に作ってみれば分かるってもんよ。

 もしかしたら、真っ黒なキノコご飯になってしまうかもしれないけれど、そんなもの、やってみなければ分からない。

 前置きがやたら長くなってしまったけど始めます。

       使うトビタケはこのくらい

 ・ほとんどの部分が柔らかいので、食べやすい大きさに割いていきます

       案の定、指先が真っ黒になりました

 ・鶏もも200g、油揚げ2枚、ニンジン2/3本ぐらいを使います

 ※トビタケの色が変わってきますが、気にしない

 ※調味料は米4合に酒大さじ4,醤油50ml、ほんだし小さじ2ぐらい

 ・水と調味料を合わせて、炊飯器の『4合』の目盛りに合わせます

 ・具材を全部入れたら、炊飯器のスイッチON

 ここからが、『マタタビタイム』の始まりです。

 ご飯が炊けるに伴って家中にトビタケの香りが広がります。

 ああ~、幸せ!

       本日の夕食です

 注目してほしいのはここ。

       いい色の炊き込みご飯でしょ

 そんでもって、味も香りも抜群なわけよ。

 マタギも家族も大喜びで戴くことができました。

 実験は大成功ですね。

 キノコ本来の旨みをできるだけ損なわないように調理する。

 次回からも、この原則を大事にして楽しませてもらいたいと思います。

 ご馳走様でした!



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