山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

遂にこの日が来てしまった

2021年04月05日 | 山菜料理
 1年ぶりに旧友達の息災を確かめあい、山遊びを堪能してきた。空気は清々しかった。景色は美しかった。欲タガリにしては、ほどほどに山菜の収穫を楽しんできた。それなのに。・・・ああ、それなのに。


旨そうな浅葱   


きれいに調理できました   



瑞瑞しいワサビ   


粕漬けも順調   



初物のコゴミ   


春の香りがします   


 いいばっかりじゃん。 そう言えなくもないんだけどね。
 実は、これがあるんですよ。困った。


冷凍コゴミ   

 これが、まだまだ冷凍庫に残ったままなのに採ってきちゃったんだよなあ。
 まあ、ひと言で言えば、無計画。
 こんなに早く収穫できるとは思っていなかったけど、今年は出てしまった。
 せっかくの初物を置いてくるという選択肢はない。初物との出会いを喜びたいし味わいたい。
 でも、そうなると、冷凍庫で待っていたコゴミちゃん達に申し訳ない。もっと計画的に食べていればよかったのに。ゴメンね。
 ここからは、新物と冷凍物とを上手に楽しむ工夫をするしかないでしょう。

 とりあえず、初物のコゴミは、やっぱり美味しかった。次の一手は、これから考えます。

山の同窓会

2021年04月04日 | 山菜採り
 先週山菜採りに同行したA氏から連絡が入る。
「来週、また行きたいんだけど、T氏も行きたくて、釣りもしたいらしい。」
「いいねえ。俺も行く。」
ということで、次回の山菜採りは、3人が同行することに即決した。
 この3人での山遊びは歴史が古く、年号が『昭和』まで遡る。つまり、平成を挟んで、三十年以上山遊びを共にしている同窓生なのだ。
 で、この同窓生3人が一緒に行動するのは、ちょうど1年ぶりになる。前回はA氏と久しぶりに再会できたけど、T氏はどうかな?元気だろうか。ワクワクしながら当日を迎える。
「よお!」
久しぶりに顔を見るが、変わらずに元気そうだ。
 T氏は、まず渓流釣りをしてみたいと言う。  どうぞどうぞ。
 過去に実績のあるポイントで、少し試してみたが、反応なし。雪代水が入って水温が低すぎるようだ。早々に諦めて、山菜採りモードに切り替える。
 ここからは、3人とも思い思いの山菜を狙って歩き回る。


今期初登場の カタクリ      

 1週間で、また季節が少し進んだ感じ。


花盛りを迎えつつあるワサビ畑      


キクザキイチゲも、ますます見頃になってきました      


山菜を採る”欲タガリ”を撮る”欲タガリ”を撮る”欲タガリ”     

 あ~あ。相変わらずみんな欲タガリだ。ただ、三十ウン年前みたいに、環境破壊になるような無茶はしなくなりました。お互いに、少しは成長したということでしょう。


A氏が見つめる先にはシドケが     



コゴミですね     


赤コゴミも顔を出しました     

 色々な山菜が出始めましたよ。


木々も芽吹き始めた     

 ああ、気持ちよかった!
 いよいよ早春から青春(?)に突入ですね。
 山の恵みに感謝しつつ、来週も青春を楽しむことを約束する年寄り3人組でした。

みんなのぶんまで(さんぽうた66)

2021年04月03日 | いきもの

  みんなのぶんまで  かるがも かっぷる

 いいかぜだね
ええ いいきもち

 みずも ゆるんできた
いつまでも うかんでいたいわ

いいきせつになったのね
 ああ はるだね

もうじき さくらもさくわね
 うん つぼみがあんなにふくらんできた

せっかくのはるなのに
みんないってしまって
ちょっとさびしい

 しかたがない
 それぞれの たびさきで
 はるを たのしんでるさ

 はなが さいたら
 めに やきつけておこう

 そして はなしてあげよう
 うつくしかったことを

そうね わたしたちだけでも
たのしむことにしましょう
みんなのぶんまで

 そう みんなのぶんまで



近くの公園のお堀です。のんびりデート





なんだかペアが目立ちます


 これまで群れていたカルガモが、つがいを作り始めているみたい。
 これに対して、冬場に泳いでいたコガモやカイツブリなんかは姿が見えません。もう、この地を立ち去ってしまったのでしょうか。

だいぶ膨らんできた桜のつぼみ



満開になると、それは見事です


 水の上から眺めるのは、カルガモだけなんですかね。
 去年は、コロナ警戒のために人も見ることが許されませんでした。
 今年は眺めてみたいものです、お互いが節度をもって。
 どうかみんなにとって、よい春になりますように。


ワサビの粕漬けに挑戦

2021年04月02日 | 山菜料理
 今年も、ワサビのフスベ漬けは美味しく出来そうなのでひと安心。ただ、使った葉ワサビは、収穫のうちの半分だ。残りの半分を使って別の料理を試してみたいのだ。その名は、

  ≪ワサビの粕漬け≫

 マタギの場合、葉ワサビ料理と言ったら、出汁醤油でのフスベ漬けを長年通してきた。ただし、その理由は、『それしか知らないから』なんですよ。
 以前よりも仕事に時間的余裕ができた今、そろそろ、このマンネリ状態から脱出してみたいと考えたのだ。
 で、葉ワサビ料理と言えば、伊豆辺りに遊びに行ったとき戴く粕漬けの美味しさが思い出されるし、日持ちの良さをめざす意味でも試してみる価値があると考えたのですよ。
 それでは、始めましょう!

 下ごしらえの部
 ・最初から恐縮なんですけど「板粕」っていうの?これを買ってきて、80g量りとって砕きました。
 ・酒みりん各大さじ30gと砂糖3gを合わせて、すり鉢で溶いていきます


「粕床」OK(実は初体験の作業です)

 ※葉ワサビは、よく洗って汚れを落としておきます

 調理の部
 ※以下、「怒らせる」まで、フスベ漬けと同じです
 ・葉ワサビを細かく切って


 ・強塩をまぶしてよく揉んで


 ・ザルに広げたところに熱湯を回しかけて


 ・用意しておいたタッパーに入れて蓋をして、力任せにシェークして「怒らせ」ます


「粕床」に合流させて手早く混ぜます



 ・ジップロックに入れて


 ・空気を抜いたら封をして
 ・冷凍庫で急冷30分
 ・その後、冷蔵庫に移してから数日寝かせる(予定だったんですけど)


  その日の夜中に試食しちゃった
 くぅお~!! 辛旨い!!!
 妻も大絶賛してました。

 問題の賞味期限なんだけど、市販の物だと、開封せずに冷蔵庫で3ヶ月ぐらいというものが多くて、冷凍品だと一年ぐらい保つみたい。
 これは、今までのフスベ漬けと、ほぼ同等ぐらいです。
 今までの料理よりも少々手間はかかるけれど、次回以降、この料理の味付けや保存について研究を進めていきたいと思います。

 楽しみが増えたぜ!

春の喜びを味わう(葉ワサビ)

2021年04月01日 | 山菜料理
 今回、山から戴いてきた山菜の中でも主役を演じるのは「ワサビ」です。


花は、観賞用にしたいぐらいな可憐さ     

 根のうまさは言うまでもないのですが、茎や葉も全く遜色ない別の魅力を備えたうまさです(辛みは共通だけど)。
 この魅力溢れる食材、根っこほどにはポピュラーにならない理由が(多分)2つ。一つ目が調理の特殊性、そして、二つ目が保管の難しさだと思います。
 その辺の記録を残しておきたいと思います。

  ≪ワサビのフスベ漬け≫

 下ごしらえの部
 ・根を切り離した茎と葉と花を丁寧に洗っておきます
 ・おひたしは、普通寸切りですけど、その半分の長さに切り分けます
 ※熱をしっかり通すため。付け根の部分には、汚れが残りやすいので特に丁寧に。
 ・付け汁を準備します
 ※水:出汁醤油 = 3:1 + 顆粒だし少々(去年よりも薄めにしました)
 ・ボールの他に、密閉できるタッパー(保管用) + 大きめのタッパー(怒らせ用) + ザル(湯通し用)を準備しておきます

 調理の部
 ・刻んだ葉ワサビをボールに移し、強塩をまぶします


 ・これをよく揉みます


 ※しんなりして水分がにじみ出してきます
 ・ざるに移して広げ、沸騰したお湯を回しかけます
 ・用意してあったタッパー(大きめ)に移してシェーク
 ・別のタッパーに小分けして、付け汁をいっぱいに注ぎ、蓋をします


 ※蓋をしたとき、なるべく隙間ができないように
 ※これを冷蔵庫で冷やすと辛みが出るんですけど、お湯を潜らせた時点でかなり温度が上がっているので、マタギの場合、冷庫に移して30分ぐらい急冷します
 あとは冷蔵庫に戻してから、果報は寝て待て。
 ここまでが、『ふすべる』というワサビ料理の特殊性ね。失敗すると、ただ苦いだけのおひたしになってしまいます。これが第一の難しさです。
 翌日、ちょっと味見。普通は、数日待ってから食べるんですけど、待ちきれませんでした。


美しいねえ!      

 口に運ぶと、おおおおっ!!!
 爽やかで強烈な辛みが、舌から脳天を突き抜けていく。
 先週まで食べていた解凍のワサビ漬けを遙かに上回る辛み、そして、旨みです。
 ちゃんとできていたみたいで良かったあ!(辛みと味付けが)
 これも春の喜びを存分に伝えてくれる味わいです。この旨さは、揮発性(だと思う)。それを逃がさないための保存の工夫が必要です。これが第二の難しさ。
 マタギの場合は、しっかりとした造りのタッパーで密封して冷蔵保管します。この辺に関しては、現在、試行錯誤中です。これからよい報告ができればと思っています。

 調理の難しさを乗り越える喜び。類い希なる旨さを味わう喜び。いずれにしても、この自然からの恵みを楽しめることは幸せです。

 山の神様に感謝しかありません。