山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

大ピンチ?いやいや、考えようですよ

2023年07月26日 | 日記とレシピ

 マタギ以外の全員が寝込んでいる。息子の熱は下がったが、隔離状態は解除されていない。

 これは、かつてないピンチです。非常に自己チューなたとえなんですけど、ゾンビの館に、人間が一人だけ閉じ込められている気分

 本当に隔離されているのは、妻と子供たちなんですけど、あっちが絶対的な多数派なものだから、マタギの居場所が、台所と風呂場とトイレしかない状態に追い込まれているのだ。

 だが、待てよ?これは、ある意味チャンスなんじゃないか?

「毎度!」

折りしも移動販売の八百屋さんがやってきた。当然、対応できるのはマタギだけ。

「おう、どうも。」

「んんっ?奥さん何したのや。」

「今、熱出して寝った。」

「(買い物)どうする?」

「豆腐と糸コン、それから、豚バラのコロコロしったとこないが?」

「おう、あるある。これでどうだ。」

「いいねえ!今日は、これでOK!」

八百屋さんが出してきたのは、

       カレー用だって

 4人分+明日の朝も食べるとなると、ちょっと足りないかな。冷蔵庫にあるロース肉も混ぜてしまおう。本日のディナーは、この肉を使って

  ≪骨なしスペアリブ≫

を作ってみます。それから、前回好評だった小倉アイスも作ろうかな。みそ汁は、ナメコたっぷりのキノコ汁が美味しそうだなあ。

 何がチャンスだかお分かりだろうか。

 そうなんです。みんながダウンしているということは、マタギが好きなように、全てを作れるということなんですよ。一応、食べやすいもの限定ですけどね。

 ええと、先ずは、小倉アイスのもとを作って冷凍庫へ。

 スペアリブも時間がかかるから、まだ5時だけど始めてしまいましょう。

 下ごしらえ・調理の部

 ・圧力鍋の底に油を敷いたら、肉をひと通り炒め、ひたひたになるように水を注ぎます

 ・蓋をせずに沸騰させるとアクが浮いてくるので掬い取ります

一旦消火

 ・酒酢みりん各大さじ1、醤油とはちみつ大さじ2、砂糖とニンニクと和風だしを少々

 ・加圧8分。ピンが降りるまでのんびり待機

 ・この隙に、冷凍ナメコをぬるま湯で解凍しておきます(これは解凍が済んだところ)

 ・ピンが下りた圧力鍋の蓋を取って15分ほど揺すりながら加熱していくと

       いい感じに煮詰まってきましたよ

 ここまで来ればひと安心。シャワーを浴びたら第2部です。

 ・2時間ほど冷凍したアイスクリームのもとは、今ひとつ固まっていません。でも、あずき入れちゃった

君は、食後のデザートになってもらうからね。

 さて、そろそろいいでしょうか。

 ・明日も食べられるように、たっぷりのナメコ汁です

 ※入ったのは豆腐3/4丁とナメコ。顆粒出汁と味噌味に塩少々で微調整

 キャベツとトマトを切ってスペアリブもどきを盛り付けたら、各自の分を妻から運んでもらいました。

       本日の夕食です

 豚バラ肉は、柔らかく仕上がったんだけど、カナダ産ロース肉は固めの仕上がりでした。ロースが悪かったのか、カナダ産が悪かったのか、今後、検証していく必要を感じます。

 そして、最後に、

       デザートのアイスを食べてもらいましょう!

 こちらは、ある程度予想していたんだけど、固まり始めの所にあずきを入れたものだから、底の方に沈んでいました。(混ぜればOKです)

       これが、美味しいんですよ

 みんな喜んで食べてくれたようでした。

 ただ、後始末まで、酒をグビグビ飲みながら楽しんでたら、酔っぱらったんだか疲れたんだか寝落ちしてしまいました。もう少し、ペース配分を考えるべきだったと、ここでも反省(あまり生かされないと思うけどね)。

 ピンチはチャンス!

 いろいろな場面で聞く言葉だけど、やっぱり本当ですね。

 息子は、元気になって、翌朝、職場へと旅立っていきました(後日、息子の職場でクラスターが発生していたことが判明)。

 女性陣も、そのうち元気になるでしょう。

 それまで、マタギ自身がゾンビになりませんように。

 やっぱり、無理かなあ。


お粥、アラカルト

2023年07月25日 | 日記とレシピ

 20XX年、謎の生命体が地球に飛来した。この生命体は、人間の目で捉えることはできない。しかし、確実に存在する。なぜなら、この生命体を吸い込んでしまった者は、人間ではなくなるのだ。そうして、その人間を媒体として、生命体は急激に増殖していく。ここまでの知見は、誰もが目にしていることで、医療機関の分析でも、証明されてきた。しかし、感染の嵐は収まらない。対策が追い付いていないのだ。目に見えない恐怖の使者。人々は、なす術もなく感染し、この侵略者たちの暴挙に巻き込まれていった。

 この生命体に感染した子供たちを人間に戻すために、マタギ夫婦は奮闘してきた。しかし、ある日、

「私も感染したみたい。」

妻が発熱し、倒れた。残されたのは、マタギただ一人。・・・やるしかない!

 ここから、マタギの孤独な戦いが始まったのだった。

 

 という雰囲気になってます。

 ちょっとどころでなく危機的な状況です。まあ、とりあえず、喉が痛いという皆さんが美味しく食べられそうなランチを作ることにしましょう。

 当初、「麺類かな?」と思ったんだけど、ご飯がかなり残っているので路線変更です。本日は、

   ≪お粥アラカルト≫

を楽しんでもらいましょう。

       ご飯の倍量ほどの水を入れてほぐしたら

 ・沸騰直前ぐらいまで加熱してから、冷めるのを待ちます

       顆粒出汁を適量振りかけて下味に

 この間に、具材やおかずを準備します。

 ・途中なんですけど「朧昆布」と「出汁梅」と「味噌おかか」と「納豆タタキ」を用意しました

       サラダのミニトマトも丁寧に皮を湯剥きします

       昨日、好評だった『コールスロー』のドレッシングを使いましょう

 ※マヨネーズ36gに、酢6,砂糖3gと、塩一つまみを混ぜてみました

       ドレッシングとしても美味しい

 具合の悪かった皆さんにも好評でした。

      具材は、お好みでどうぞ

 皆さん、選びきれなかったようで、全種類を、お茶碗のあちらこちらに乗せて食べていました。

 まあ、具合の悪い方々が、美味しく戴けることが最大の目的ですから、成功といってよいでしょうかね。

 まずは良かった。

 さて、夕食はどうしようかな。

 明日は、朝から勤務もあるから、その前後も考えて作っておきたいですね。

 みんな、早く元気になれよ!

 マタギは、感染せずに済みますように。

 無理かなあ。


身体に優しいクリームシチュー

2023年07月24日 | 日記とレシピ

 息子の熱が下がってきたと思ったら娘が熱を出した。これは怪しい。・・・まあ、それは置いといて。

 家の配水に不具合が出ていて、明日、調査してもらう予定だったが、延期することにした。

 何はともあれ、みんなが元気になって、家の中が平常通りに回るようになることが優先だ。

 妻に伝えると、

「よかったあ!」

心の底からの喜びの声。

 看病に接客に、相当プレッシャーが掛かっていたみたいです。ゴメンね。

 勤めから帰って聞いてみると、娘の熱も下がり始めてだいぶ楽になったようだ。これでひと安心。このまま年寄りマタギ夫婦が何ともなければ、言うことなしだろう。

 さて、夕食だけど、病人にも食べやすくて栄養のあるものだよね。

 ポクポクポクポク チ~ン

  ≪クリームシチュー≫

 買い置きの生クリームがあるから、それを活用できないかと考えました(結局使わなかったけど)。そんでもって、これまでの自分のレシピを振り返ってみた結果、おりひめママさんのレシピをベースにすることに決めました。

 下ごしらえ・調理の部

 ・タマネギ1個くし切り、ニンジン1/2とジャガイモ2個と胸肉300gをサイコロに

 ・調味料は、牛乳300ml、水200ml、コンソメ2個、薄力粉大匙3と塩コショウ準備

 ・鍋にサラダ油を敷いて

 ・肉野菜全部を入れて炒めます

 ・塩コショウを適量

 ・タマネギに透明感が出てきたら火を止めて

 ・薄力粉をふるいかけます

 ・よく混ぜて馴染ませたら

 ・牛乳と水、砕いたコンソメを加えて煮込みます

 ※ジャガイモが柔らかくなる標準が15分ぐらいだと思うんだけど、より柔らかくしたかったので、20分煮込みました

 ※火の通りの悪いニンジンは、前もってレンチンしてみたんだけど、改善の余地あり

       美味しいクリームシチューが出来ました

 何よりも、具合の悪い人が美味しく食べられれば嬉しいと思って創ったんだけど、その目的は達成できたようです。

       本日の夕食

 別に作ったコールスローも評判がよかったんですけど、長くなってきたので、後日、機会があったら紹介させていただきますね。

 喜んで食べてくれた病人たちよ。早く元気になっておくれよ。


タケノコ瓶詰め、ありがたや

2023年07月23日 | 山菜料理

 おひたしにして食べていたミズがなくなった。炒め煮のフキノトウもなくなったので、次の山菜料理と常備菜とを考えなければならない。

 ただ、昨日からずっと雨降り。たとえ、雨が止んだとしても高温多湿になるはず。この状況で山に出かけるべきではないよね。

 じゃあ、どうやって食材を確保するかってことになるんだけど、やっぱり、ここまで蓄えてきた保存食の出番でしょうな。

 保存山菜の種類も乾燥・塩漬け・冷凍等いろいろあるんだけど、今回は『タケノコの瓶詰め』を使うことにしました。

 この保存方法、保存期間も長いうえに『戻す』手間がほとんど無い(水煮に近いと思う)ので非常にありがたいのだ。

 ただ、開封することには、躊躇してしまうんだなあ。

 一つ目の理由が、量が多いこと。タケノコ(月山筍)の場合、瓶詰めにする場合には1ℓ瓶を使うんだけど、かなり大量に保存できてしまいます。そのため、一旦開けると、使い切るのが容易でなくなってしまいます。

 もう一つ厄介なのが、タケノコ様に対する恐れと言うか、畏敬の念なんです。ご存じのように、タケノコ様は、美味しいんだけど、マタギにとっては思い入れが大きいんですね。採って持ち帰るまでの過程に大きな感動と苦労とが詰まっている。それを軽々に開封するわけにはいかないみたいなブレーキがかかってしまいます。

 で、その結果どうなったかと言うと、1年以上のお蔵入り。

「しまった!」

気づいたときには、手遅れでした。だって、新しいタケノコが次々に押し寄せてくるんだから。

 そうして、タケノコシーズンが終わった今、この反省をもとに、積極的に瓶詰めタケノコを活用すべきだと考えたのです。

 それでは始めましょう。 ≪保存タケノコ料理≫

 

 下ごしらえ・調理の部

 まずは、緊張の瞬間からスタート!

 ・真空状態(蓋がへこんでます)の瓶詰の蓋に穴を開けます

 ・トンカチでトン。プシューッ

 ※空気が入り、真空状態から解放された蓋が、元の形状に戻ります。これで、蓋が開けられるようになりました。

 さて、まず作りたいのは、≪しぐれ煮≫です。

 何てったって、常備菜の補充が第一目的ですからね。

       このぐらいでいいかな?

 ・瓶詰めの場合、保存の過程で長時間煮てあるので、根元から頭まで全て食べられます

 ・斜め切りにしておきました

 ・今回はタケノコがかなり多いので、マイタケは使わず、牛コマと糸コンだけ

 ※高温多湿シーズンなので、このぐらいの量で限界じゃないかな

 ・サラダ油を敷いた中華鍋で糸コンを炒めたら、牛肉も投入

 あ、牛肉がこびりつくんだった。慌てて、

 ・タケノコも加えたら、調味液も入れてしまいます

 ・酒醤油みりん各大さじ2に、砂糖小さじ2と顆粒出汁

 ・水100mlも加えて煮詰めていき

 ・水分があらかた飛んだら、塩少々で味を整えて出来上がり

       これで暫くは、お弁当その他が安泰

 タケノコは、まだ、かなり残っています。

 大盤振る舞いで、タケノコ汁にたっぷり使います。

 それでも残っている分は、≪メンマ≫にしてしまいましょう。

 これはラーメンの友。間違いなく近日中に需要があるはずですからね。

 ・残ったタケノコを全て薄切りにして

 ・酒、醤油、砂糖、中華出汁各小さじ1/2をスタンバイ

 ・ごま油を敷いた中華鍋で第2弾

 ・油が回ったら、調味料と水100mlを加えて煮詰めていって

 ・最後にちょっとラー油をたらして出来上がり

       これが旨いんです

 ただ、欠点は、美味しいうえに食べやすいものだから、通りすがりの通行人から、どんどん食べられてしまうこと。

 ゴメンね、通行人さんたち。高温多湿ですからね。冷めたら、サッサと冷蔵庫に移動してしまいましょう。これは、しぐれ煮も同様です。

 おかげ様で、瓶詰めタケノコも一つ空けることができました。保存状態もよく、美味しく仕上がったのでほっと一息つくことが出来ました。

 タケノコちゃん、長らく待たせてごめんなさいね。

 今回の分を美味しく戴いたら、残りの瓶詰めも、来春までにはちゃんと食べ切るからね。


おどりましょう(さんぽうた194)

2023年07月22日 | いきもの

   おどりましょう   むくげ ふらら

 

ねえ

おどりましょうよ

かぜのりずむに みをまかせて

 

ほら

はっぱたちも

うたいはじめたわ

 

こんなにすてきなひにうまれて

わたしはしあわせ

 

ねえ 

いっしょに おどりましょう

 

ほら

おひさまも

すてーじをてらしてる

 

さあ

おどりましょうよ

 

にどとこない

きょうを

 

わたしといっしょに

 

おねがい

 

       散歩途中で見かけたムクゲ

       この花にも、夏の日差しがよく似合う

 タチアオイと似ているけれど、

       そもそもが『樹木』だから

 花のつき方が、より華々しい。

        これは、我が家のムクゲ

 夏の到来とともに、華々しさとともに、『南国』のイメージが掻き立てられるんですね。

 で、どういうわけか想像してしまうのが、ハワイの『フラ』。この人たち、フラを踊りながら夏を謳歌してるんじゃないのかな。そんな妄想に陥ってしまうんです。聞いてみると、

 「踊っているのはホント。」

だって。

「ただ、」

「ただ、どうしたの?」

と尋ねると、

「一緒に踊ってほしい。」

とのことでした。

ああ、そうか。

 ムクゲは、華々しいけれど、とても儚い花でもある。あっと言う間に散ってしまう。

「そうか。ごめんね。ダンス、そばで見てるから。」

「ありがとう。」

陽射しの強い日でしたが、暫く『ふらら』さんのダンスを見せてもらいました。

 とてもきれいな踊りでした。

 短い命を輝かせる、素敵な踊りでした。