河童アオミドロの断捨離世界図鑑

河童アオミドロの格安貧困魂救済ブログ。

星座のジグソーパズル

2009年10月13日 | 静かな日常編
「結局、人生っていうのは完成しないジグソーパズルを
70年とか80年かけて作ってるようなもんだな」

楠山が寝袋にくるまったままつぶやく

「絶対完成しないんだけれど、何十年か経つと、おぼろげに全体が見えてくる
そのピースの一つ一つが君であったり、このドンブリアン流星であったり
コーヒーの香りであったり、今日の記憶なんだと思うよ」

「今日はえらく哲学的なんだな」

「そりゃ24歳ともなれば疲れることも多いさ」

「年寄りみたいな事を言うなあ」

「今日の記憶だってそうだよ。何十年も経って、僕らが本物の老人になったとき
たぶん、みんな忘れてるよ
君がどんなしゃべり方をしていたかとか、話した内容もね」

「人生のピースって何万個もあるのかなあ」

「何万個、何億個だろうけれど、たぶん重要なのは何個かだけだと思うよ
星座だってそうだろ、何個かの星を結んだだけで白鳥ができたり、サソリができたりする。
人生っていうのは星座の形を見つけるみたいなもんさ」

「しゃべってばかりいないで、ちゃんと上を見てろよ
いま1個光ったぜ」