おっと、ここから先の道は通っちゃいけねえ、通せんぼだ。
理由だって?
馬ッ鹿めぇ。俺がダメと言ったら通れねぇんだ。それが理由だ。
俺? 俺ぁ此処ら辺りの法律だ。俺のその時の気分次第で決めている。
今、俺のダチ公が病気なんだ。だから、誰もこの道を通さねえ。
とっとと、失せろ!
此処よりの通るを禁ず落葉道 ひよどり 一平
(ここよりのとおるをきんずおちばみち)
おっと、ここから先の道は通っちゃいけねえ、通せんぼだ。
理由だって?
馬ッ鹿めぇ。俺がダメと言ったら通れねぇんだ。それが理由だ。
俺? 俺ぁ此処ら辺りの法律だ。俺のその時の気分次第で決めている。
今、俺のダチ公が病気なんだ。だから、誰もこの道を通さねえ。
とっとと、失せろ!
此処よりの通るを禁ず落葉道 ひよどり 一平
(ここよりのとおるをきんずおちばみち)
ちょっとしたきっかけで、体調を崩してしまった。根っこは自信過剰と油断。
意識して休養を取った。お陰で体調はだいぶ戻ってきた。
やはり年齢には逆らえないということか。
ある友人から、「無理しそうな時こそ、年齢を考えて!」と言われていたのだが。
屁理屈を言えば、何が無理で何が無理でないのか、その見極めが難しいのだ。
つまり、自信過剰と言うより、馬鹿か鈍感なのかもしれない。
休養している間も、四季の巡りは待ったなし。
栗の花には、「まだか、まだか」と急き立てられた気分だった。
花栗に見咎められし懈怠かな ひよどり 一平
(はなぐりにみとがめられしけだいかな)
この頃、気短になったらしい。なんとなく、自分なりに感じることがある。
事情の理解力が劣ったのかも知れないし、寛容の尺度が狂ったのかも知れない。
これはなかなか厄介なのだが、でもなぁ・・・・・・?、
ほどよきを知らず背高泡立草 ひよどり 一平
凡人にとって、煩悩ほど厄介なものはない。
加齢とともに、その中身は違って来ようが、果たして色恋に関してはどうか。
とぼとぼと八十路を彷徨っている私の場合は如何?
はっきり言ってしまえば、なんら少年と変わらないのではなかろうか。
恋する心は、幾つになっても傷つき易いものなのだ。
短夜のかの泥酔を起源とす ひよどり 一平
写真は川越市の五百羅漢から。
自然は美しく、かつエネルギッシュ。病気のときなど、わが身の惨めさに泣きたいほど。
今の季節の緑にも迫力がある。真の優しさを内に秘めながら、ぐいぐいと迫って来て容赦しない。
万緑を仰ぐ一身生くるべし ひよどり 一平