昨日の午後、テレビの前で、麻生首相の所信表明演説を聞いた。
久しぶりに「志」を表明する政治家を見た。
衆院選挙が近い。だから余計に戦闘的だったのだろうか。
しかし、明解に言ってのけたところに、心意気が感じられた。
「日本は強くあらねばならない。明るくならねばならない」と、強く訴えて演説にはいった。
間近な衆院選を意識し、民主党との対決姿勢は、極めて鮮明であった。
民主党の国会対応について、鋭い語調で批判を加えた。
「民主党の国会対応は、政局を第一義とし、国民生活を第二義としている。参院で与党を上回っている民主党は、合意形成のルールを打ち立てるべきだ!その用意はあるか!」
このような首相演説を、私はかつて聞いたことがなかった。
日米同盟を主軸とする外交姿勢も明らかにした。
「日米同盟と国連とのどちらを優先させるのか!」
民主党の小沢代表が、「国連決議」さえあれば、軍事貢献もできる」と表明していることに対する批判であった。
「緊急経済対策実施の裏付けとなる補正予算の成立は、焦眉の急だ。呑めない点があるのであれば、代表質問で示してほしい」
補正予算の成立に向け、攻撃的な語調で民主党を挑発した。
私もまったく同感だ。
ねじれ国会であればこそ、民主党は与党の独断を抑制し、「よりよきもの」の合意形成へ向けた論議ができたはずだ。
しかしながら、民主党は政局を急ぐあまり、単なる反対意見に走り、時には議論もしなかった。
ただひたすら、「解散・総選挙」を政治目的とした。「選挙」のみが「国益につながる」とでも言いたそうだった。
政治家の使命は「国益」を考えることであり、「国民生活の安定」を図ることにある。
選挙はそのための手段に過ぎない。
間もなく衆議院は解散され、総選挙となる。
こんどは、国民の「志」と「国家観」が問われ、「経済政策の選択」を迫られる。
政治を選択するのは、我々国民なのだ。
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