宮崎市で、悲惨な交通事故が起きた。
高齢者(73歳)が運転する軽乗用車が、歩道に進入して700メートルほど暴走し、7人が死傷した。
ドキンとした。
ニュースの続報によれば、運転者は認知症を患っていて、事故の2日前に退院したばかりとか。
この運転者よりも遥かに年上の私としては、とてもショッキングなニュースだった。
そんなに心配なら、いっそのこと免許証を返上したら?
しかしながら、単純にそうも行かないのです。
屈託の虫を抱へし夜長かな ひよどり 一平
宮崎市で、悲惨な交通事故が起きた。
高齢者(73歳)が運転する軽乗用車が、歩道に進入して700メートルほど暴走し、7人が死傷した。
ドキンとした。
ニュースの続報によれば、運転者は認知症を患っていて、事故の2日前に退院したばかりとか。
この運転者よりも遥かに年上の私としては、とてもショッキングなニュースだった。
そんなに心配なら、いっそのこと免許証を返上したら?
しかしながら、単純にそうも行かないのです。
屈託の虫を抱へし夜長かな ひよどり 一平
平成19年(2007年)9月、ブログ「ほろ酔い気分」を書籍として出版した。ブログをスタートしてからほぼ9ヶ月分をまとめたものだ。
「ほろ酔い気分」の序文には、ブログを始めた動機として、「身辺雑記をブログに書いて、知人に読んでもらおう」ということだった。
今にして思えば、「読んでもらおう」という気持ちが、ギラギラあったわけではなかったように思う。
ただひたすら発散したかったのではなかろうか。
平成16,7年のころ、私は公私ともに大きな変化の波の中にあった。
会社人間だった私は、そのころに第一線を退いた。年齢相応の順当な引退だったと思っている。
長男の家に初孫が生まれた。大きな喜びだった。
が、1才未満の孫を残して、孫の母親が急逝した。息子と孫が私たちの家で暮らすようになった。
さらに加えて、娘が我が家で「里帰り出産」をした。
能力に乏しい老夫婦としては、精一杯の頑張りをしなければならなかった。
癌をはじめとして幾つかの病気をしたが、その時のストレスが原因だったとは思っていない。もともと私は病気に好かれていたのだ。
その後、息子たち父子、娘たち母子は、自分たちの生活に戻り、老夫婦の出番はほとんどなくなった。
私の胸に大きな穴が開いた。
ブログを始めたのはその頃だった。
「誰かに読んでもらおう」という気持ちより、自分を鎮めるための手段だったように思えなくもない。
ブログを書き始めてから、すでに8,9年ほど経過した。
書き始めたころの気分は薄れて、今は惰性的に書いている面がありそうだ。
「ほろ酔い気分」を「新・ほろ酔い気分」とタイトルを変更したのだが、進化出来ずにウダウダ続けている。
記事にコメントをいただくほか、電話やメールで感想を頂くこともある。とてもありがたいことと感謝している。
81歳ともなれば、惰性で生きている面がないでもない。
しかしそれは世間様に申し訳ないことであり、ヨロヨロな足腰であるとしても、しっかり生きて行かなければなるまい。
ブログについても同じ。
今後ともよろしくお付き合いをお願いします。
写真はブログを書籍化した時の表紙。
南シナ海の中国人工島問題で、アメリカ海軍のイージス駆逐艦「ラッセン」が、人工島の12カイリ内を航行した。
アメリカがあっと重い腰を上げた。
このたびのイージス艦派遣には、「航行の自由作戦」と銘打っているとのこと。
アメリカ国防総省は、今後も同様の作戦を継続する意向を示している。
これに対して中国外務省報道局長は、定例記者会見において、「中国の主権と安全上の利益を脅かす」とし、譲歩しない姿勢を示している。
外遊中の安倍首相は、訪問先のカザフスタンにおいて記者団に、「開かれた自由で平和な海を守るため、アメリカをはじめ国際社会と連携していく」と強調した。
アメリカ、中国ともに、事態を深刻化させる強硬な行動には出ないだろうが、どちらも引けない問題であるだけに、当面は緊張が続くに違いない。
日本としては連携すると言いつつも、安保法案は施行されておらず、直ちに自衛隊が作戦に加わるようなことにはならないらしい。
いずれにしても、当分の間、南シナ海は軍事的な緊張が継続すると思われる。
海洋国家を目指す中国は、かねてアメリカに対し、「太平洋をハンブンコしよう」と言っていた。また、「核心的利益」という表現もしていた。決して退くことはなさそうだ。
アメリカも当面は退くことはあるまい。
戦争状態に入るとは思わないが、かなりの綱引きとなりそうだ。
もはやヨーロッパは期待できない。もちろん、ロシアも期待できない。
海洋国家でもある日本としては、南シナ海は重要な交通路だ。国家の覚悟を問われに違いない。
南シナ海の処理は、尖閣諸島の領有問題にもつながり、大陸棚の資源掘削問題にもつながっているのだ。
中国は厄介な隣人なのだ。
やがて来る者に晩秋の椅子一つ 有馬 朗人
晩秋という大きな景の中、ポツンと椅子が置いてある。
椅子は誰を待っているのだろうか。
来るのは誰?決して作者ではない。
むしろ作者は、去りゆく者。
来るのは冬将軍?
まさかそのようなリクツを言っているのではあるまい。
………
常に去る立場の自分を思い知らされる句だ。
日本の憲法は、GHQから下げ渡された憲法だ。
「戦争をしない日本」なら結構なことなのだが、「戦争ができない国」を造りあげるための憲法だった。
つまり、アメリカの庇護のもとで成り立つ「経済立国」づくりが、アメリカの考えだった。根っから日本を信用していなかったのだ。
憲法前文には、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」、と書かれている。
日本を囲んでいる国々は、みんないい人なんだという大前提で憲法が作られているのだから、まるでおとぎ話の世界。
ほんとうに信頼できるのか?
朝鮮戦争が勃発し、アメリカの考えが揺らいだ。共産主義との対峙が緊急課題となった。
急遽、「日米安全保障条約」が締結された。
しかし多くの日本人は、「平和憲法」を心底から奉った。「世界の人は、信頼に足るみんないい人」と思っていた。
「諸国民の公正と信義」は、信頼に足るのだろうか?
拉致被害者を帰国させないばかりか、着々と核武装を進めている北朝鮮。
竹島を不法占拠し、いまだに反日を叫んでいる韓国。
尖閣諸島の領海を侵犯する中国。「反日」の宣伝にも余念がない。今や、南西諸島に軍事基地を建設中らしい。
もちろん相手が無法国家であろうと、武力で対決するのは具の骨頂。しかし、丸腰では交渉にならない相手もある。
ニコニコだけでは交渉にもなるまい。
だからこそ「日米安全保障条約」なのではないか。
中国はアメリカにすり寄った。中国はアメリカから沢山の飛行機を購入したが、なかなか溝は埋まらなかったらしい。
イギリスにもすり寄った。経済協力のせいか、女王陛下の大歓迎を受けた。イギリスの国家観や価値観はどうなっているのだろうか。
中国はフランスに対しても何かを考えているらしい。同じ敗戦国だったドイツも動くに違いない。
ヨーロッパは地勢的に遠い国。それでいいのかもしれない。価値観などはどうでもいい国々なのだ。
しかし、日本はそうはいかない。中国は中華思想の国。朝貢外交でもしないかぎり、あの国にとって日本は怨敵なのだ。
私は中国と戦争をしようと言っていない。戦争を避けるための体制を整えようと言っているのだ。
まずは普通の国になって、価値観を同じくする国と共同して、戦争の抑止力を高めるべきだと思う。
私は昭和一桁世代。それなりに戦争の悲惨さは知っている。
戦争は絶対反対だ!
戦争を避けるための方策こそが必要なのだ。