衆院が解散された。
8月18日公示、8月30日選挙で動き始めた。
民主党は7月27日にマニフエスト(選挙公約)を発表、自民党も近々発表するとのこと。
各党はそれぞれ支持を訴えるために、講演会や街頭演説を行っている。
横浜で行われた日本青年会議所での講演会。麻生首相の次のような発言が、物議をかもしている。
「どう考えても、日本は高齢者いわゆる65歳以上の人たちが元気だ。全人口の約20%が65歳以上の人で、元気に働ける。いわゆる介護を必要としない人たちは、実に8割を超えている。8割は元気なんだ。
その元気な高齢者をいかに使うか。この人たちは皆さんと違って、働くことしか才能がない。働くということに絶対の能力がある。80歳を過ぎて遊びを覚えてももう遅い。
だから、働ける才能をもっと使って、その人たちが働けるようになれば納税者になる」
この発言、少しおかしくないか。
65歳以上の人は働くしか能がない。80歳を過ぎれば遊びを覚えても遅い。それより、働かせて税金を納めさせたほうがいい。
遊び人の麻生太郎は、そんなことを言っているのだ。
これでは高齢者に失礼ではないか。いくら青年会議所の講演とは言え、働き蜂的に働いてきた高齢者を侮辱している。
高齢になっても、働ける人が働くのはいい。場所があれば、こんなありがたいことはない。
しかし、「いまさら遊びを覚えられないし、働くしか能がないのだから、働かせて税金を納めさせればいい」という視点では、高齢者に失礼過ぎる。ジョークにしてもデリカシーに欠ける。
言葉遊びをするにしても、知性やユーモアが感じられない。
やはり、人間性が出てしまうのだ。
ましてや、「敬老の心」は皆無だ。
相手を敬わぬ人は、相手にも尊敬されない。
これは高齢者に対する考え方に留まらない。彼の「人間観」が出ているように思う。
「苦労知らず」の「悲しさ知らず」。
このような宰相を、二度と戴きたくないものだ。
このような手前勝手が、幕切れの「解散劇」に現れたように思う。
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