梅雨さ中朱塗りの橋を渡りけり ひよどり 一平
(つゆさなかしゅぬりのはしをわたりけり)
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昨年の夏、弟が死んだ。
早期発見の胃ガンと思って安堵していたら、あれよあれよという間に、死んでしまった。
人の命なんて、分からないものだ。
梅雨さ中朱塗りの橋を渡りけり ひよどり 一平
(つゆさなかしゅぬりのはしをわたりけり)
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昨年の夏、弟が死んだ。
早期発見の胃ガンと思って安堵していたら、あれよあれよという間に、死んでしまった。
人の命なんて、分からないものだ。
花ざくろ何処かで物の割れる音 ひよどり 一平
(はなざくろどこかでもののわれるおと)
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柘榴は花期が長い。
まだ咲いている、まだ咲いていると思っていたら、いつしか実に変わっていて、驚かされたことがあった。
南方洋上で、熱帯低気圧が台風に変わったとか変わりそうだとか言っている。明日の外出を目論んでいる私としては、台風の進路やスピードが気になって仕方がない。
素早く過ぎ去ってほしいものだ。
渡し舟見て裏返る夏蓬 ひよどり 一平
(わたしぶねみてうらがえるなつよもぎ)
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川岸の夏蓬が、大きく揺らいで裏返った。川風が吹き通ったのだ。
私は裏返った夏蓬の白っぽい葉の色が好きだ。
無造作に吹き通って行く川風に対する葉っぱの抵抗の意思を思った。
こんなとき、低俗派の私は「矢切の渡し」の歌を思い出す。
しかも、断然、ちあきなおみがいい。
こんな時、哀れっぽくて、しかも芯の強そうな女性を思い描くのだ。
胡瓜曲がる福田こうへい聴きながら ひよどり 一平
(きゅうりまがるふくだこうへいききながら)
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私は一人カラオケが好きだ。
上手や下手は別として、いろいろな歌手の曲を歌う。
興が乗れば、時には女性歌手の曲も歌う。
福田こうへいは好きな歌手の一人で、彼の持ち歌もよく歌わせてもらっている。
痩身で色白、女性にモテるのではなかろうか。
彼の曲によって胡瓜が曲がるかどうかは見ていない。
胡瓜の曲がるのを見た人は、ぜひご一報を願いたいものだ。