枯れきって鉄塔ひとり垂直に ひよどり 一平
(かれきっててっとうひとりすいちょくに)
・・・・・・・
今日こそ出かけようと思ったが、あいにく北風が強かった。
「北風」と思っただけで今日の行動を変更した。素直なものだ。
夕方近くなって風が弱まった。「シマッタ」と思うのだからなんとも締まらない。
正直に言えば、少しでもよいから歩きたかったのだが、「寒さ」を予感したために歩かなかった。取り返しのきかない損をした。
枯れきって鉄塔ひとり垂直に ひよどり 一平
(かれきっててっとうひとりすいちょくに)
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今日こそ出かけようと思ったが、あいにく北風が強かった。
「北風」と思っただけで今日の行動を変更した。素直なものだ。
夕方近くなって風が弱まった。「シマッタ」と思うのだからなんとも締まらない。
正直に言えば、少しでもよいから歩きたかったのだが、「寒さ」を予感したために歩かなかった。取り返しのきかない損をした。
葉牡丹にこころのいろのありしかな ひよどり 一平
(はぼたんにこころのいろのありしかな)
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ナンプレに凝っている。ルールはとても簡単。ボケ防止に有効かどうかは判らない。
初心者用からかなりの難物まであるが、私は初心者用と中級どころの間で楽しんでいる。
ゲームの相手が必要なわけではなく、その時の気分に応じて、独りでやれるところがいい。柔らか目の鉛筆と消しゴムがあればいいのだからとても手軽だ。
そんなものでも、その日の調子によって良し悪しがある。好調な日はトントンと進めるが、悪い日はレベルを落としても進めない。
ここ数日来は調子が悪い。疲れているのだろうか。
こんな日は、どんどんレベルを落としてやっている。
苛立ちてついほそぼそと寒の梅 ひよどり 一平
(いらだちてついほそぼそとかんのうめ)
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何を思ったのか知らないが、苛立ってしまっては終わりだ。
咲かなくていい場面で咲いてしまっては、折角の白梅も可哀そうではないか。
そんなことを思いながら、この花を撮った。一昨日のことである。
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外は氷雨。ほんのちょっとのことで、雨ではなく雪になりそうな寒さだ。
昨夜は寝不足になってしまった。
自業自得なのだが、寝不足は万事に堪える。
短日の自転車の主見当たらず ひよどり 一平
(たんじつのじてんしゃのぬしみあたらず)
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何かの本に書いてあった。
「正月から書き始めた日記は長く続かない。むしろ何でもない日から書き始めた日記のほうが長く続く」
それに倣って、何でもない日から日記を書き始めたのだが、ここのところストップしてしまった。理由は特にない。単なる怠惰だ。
日記を書き始めた動機は、「記憶に留めたい」という健気な意気込みだった。
日々に生じる物事の内、忘れたくない事柄を記憶するための作戦だったのだ。
しかし、怠惰はそれを怠った。次はどうしようかと考えている。
寒鴉飛ぶさまと見せまだ飛ばず ひよどり 一平
(かんがらすとぶさまとみせまだとばず)
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私は冬の鴉が好きだ。ほかの季節のように、攻撃的でないのがいい。
かなり憶病ではあるが、平素の表情を見せてくれたりする。
もっとも、それとて私の勝手な解釈だ。実のところ、鴉の心の内は判らない。勝手に思い込んで、五七五にしているのだから、いい気なものだ。