昨日はほどよい気温だった。午前中、カメラを持って外出。
私の散歩コースに、家庭菜園の一角がある。幾人かの姿があった。
私と同年配らしい男性が、大根の収穫をしていた、大根を撮らせてもらうことにした。
それはそれとして快諾してもらったが、あっさり「ハイさようなら」とはならなかった。
顔見知りでもないのに、「菊の花を持って行け」とか、「大根や人参を持って行け」など、様々な好意を示された。「これから出かけるので……」と、固辞することにした。
当の御仁は話相手が欲しかったのだ。私の年配を見極め、先の戦争の話になった。
少年航空隊の隊員だったらしい御仁は、意気盛んだった当時を懐かしそうに語った。日頃はそのような話が出来ずにいるらしい。あの戦争は、遠い歴史上の一コマになってしまったのだ。御仁の胸中に、私は強い共感を覚えた。
戦争の話に弾み冬ぬくし ひよどり 一平
(せんそうのはなしにはずみふゆぬくし)