満開の桜は魔物だ。
妖気を漂わせている。
あの妖気はただものではない。
大勢の中の一人として花見をしているときには、桜の妖気を感じない。
しかし、一人で満開の夜桜と接するとき、私を異様な妖気が取り囲む。
ほかの人は、そんな感じを持たないのだろうか。
私は桜が好きだ。
花見どきともなると、ワクワクしてくる。
年に幾度かは、カメラを背負って、満開の桜を追って行く。
そんな私でも、あの桜の妖気は恐ろしい。
恐ろしいけれども好きなのだ。
多少は倒錯気味なのかもしれない。
よく雪女の話を聞く。
桜にはそのような話はないのだろうか。
満開の夜桜の枝蔭に、「桜女」がひっそりと私を伺っているように思える。
次の朝、桜の太い根方に横たわっている私。
青白い顔で、すでに呼吸は停まっている。
こんな図は御免被りたい。
さればとて、夜から朝にかけ、フライパンをカンカンと叩きながら家の周りを彷徨っているのも願いさげだ。
「桜女」との縁はなくていい。
私は桜が好きだ。
しかし、やはり妖気は不気味だ。
天地(あめつち)の血を吸い尽くす桜かな 鵯 一平
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桜の根元を掘ると死体が出てくる物語がありましたよね。何方が書いたのか、死体は男なのか女なのかは記憶にございませんが。
それほどに、桜の美しさはコワオソロシイほどなのです。桜を追って北へ北へと旅したいものです。その果てに何が待っているのか・・・・・
朝から妙な句でご免なさい。
桜の美しさに妖気を感じてしまいます。
私だけではないと思っておりました。
その小説は読んでおりませんが、
感じる人がいるのだと思うと、安心です。
美しいものは妖気をたたえるという
どこか華やかな桜もそうかもしれません
明るい陽の中でみるのはきれいですが
夕闇せまると黒い大きな幹に花だけが見える夜桜は
やはり妖気をかんじますね
しだれ桜になるともっとそうかもしれない
緑色の葉っぱがあればそうは思わないかもしれませんが・・・
でも今日の句はドキッとしますね
坂口安吾の「桜の森の満開の下」です。
ひよどりさん、面白すぎます(怖いかも)
なんだか私も想像してしまいました。
夜眠れなくなるかも知れない
綺麗な桜に妖精が似合います。
あの桜には、なぜか妖気が宿っている。
そのような感じは、私だけではないらしい。
みんなそうなんですよね。
わざわざドキッとさせるために作ったのではなく、
私はそのように感じています。
ひろこーぼさんも同じように感じているらしいので、
すこしホッとしております。
狂気か堕落か?
狂気なのでしょうか。
桜は人を狂気にさせる何かがありそうです。
「花咲爺さん」はありますが、「桜女」はありませんね。
桜には両面があるのかもしれません。
好き嫌いから言えば、陽気がいいですが、
どう考えても、桜には妖気がありそうです。
すごい想像力とサクラのみかたですね~
確かにこうも満開になって迫ってくると、
花の中から桜女があられそう~~
そして桜吹雪と共に空に、
舞い上がって行くような感じがします。
何はともあれサクラは私の心を、
洗い流してくれるようです。
伊香保の下はまだ蕾でした。
まだまだ楽しめます。
ちょっと、怖いですね。
願わくば花の下にて春死なん、、、と西行も詠んだ位だから、死を連想させる物があるのでしょう。
昨日、菜の花やタンポポに囲まれた土手の桜を見たけど、昼間だったので、のどかでした。