ピーマンの肩を怒らせ埒もなし ひよどり 一平
(ぴーまんのかたをいからせらちもなし)
・・・・・・・・・
どちらかと言えば、私はピーマンが嫌い。
何を言いたいんだか、何をしたいんだか、とんと分からない。
形も嫌いだし、味はなお嫌い。
ピーマンの肩を怒らせ埒もなし ひよどり 一平
(ぴーまんのかたをいからせらちもなし)
・・・・・・・・・
どちらかと言えば、私はピーマンが嫌い。
何を言いたいんだか、何をしたいんだか、とんと分からない。
形も嫌いだし、味はなお嫌い。
何もかも失せて芒の道帰る ひよどり 一平
(なにもかもうせてすすきのみちかえる)
・・・・・・・・・
沢山のものを持っていたわけではない。
でも、その中の最も大切なものの一つが失せるのだから、私にとってはオオゴト。
増上寺の裏道で、芒が穂を出していた。まだ若い芒なので、風情もなく、ツンツンと風をはね返していた。
鬼灯や別れし女のあれやこれ ひよどり 一平
(ほおずきやわかれしひとのあれやこれ)
・・・・・・・・・
鬼灯はナス科ホオズキ属の多年草。
古くは「源氏物語」や「栄華物語」にも登場したらしい。
赤く熟した果実の種を抜き、女の子が口に入れて鳴らして遊ぶ。
どこか懐旧の念を涌かせ、私は母親との思い出にすっ飛んで行く。
かつての女性との思い出にすっ飛んで行きそうな雰囲気もありそうだ。