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1200年の歴史を秘める中将姫と桜の物語 

2010-03-17 14:09:00 | スタッフ日記
     

 ちょっとぽかぽかした日があるかと思うと冬への逆戻りのような日もあって、文字通り
三寒四温の日々ですがお変わりありませんか。
 さて、先般、もうすぐ桜の時期ということで、当館近くの鵜飼桜を紹介させていただい
たのですが、ほかにも市内にある桜の名木を忘れてはいませんか?とのご指摘をいただき
ました。
 そうなんです、岐阜市内には天然記念物に指定された桜があったのです。
 中将姫誓願桜というのがその桜です。
 それは岐阜市街の東(当館から車で十数分)、願成寺という寺院の境内の中にあって、
樹高8.1m、根元の周囲1.5mの桜なのですが、種類はヤマザクラの変種と思われます。そし
てその花の特徴は、花弁の数が20から30弁あり、これはヤマザクラの仲間の中では珍種と
されています。
 その大きさと歴史、それに花の特徴などが評価され、1929(昭和4)年、文部省から天然
記念物の指定を受けています。

     

所在地などは以下の通りです。
 岐阜県岐阜市大洞1-21-2 願成寺
 イベント期間 2010年04月01日~2010年04月10日

 ところで、この桜がなぜ中将姫誓願桜といわれるかというと、以下のような物語が伝え
られているからです。

 まず中将姫(ちゅうじょうひめ)を紹介しましょう。
 姫は天平19 年8月18日(747 年9月30日)ー宝亀6年3月14日(75年4月 22日)、右大
臣藤原豊成の娘といわれていますから、今から1200年以上前の人です。幼い頃から技芸な
ど優れた才能を持っていたため、天皇から中将の位を授かったため、中将姫といわれます。
 このお姫様、今でいうドメスティック・バイオレンスなど波乱の生涯だったようですが、
中将姫誓願桜についてのお話だけ紹介しましょう。

          


「・・・・・・姫は東大寺大仏建立の折りに、霊験があったという美濃の国大洞の里の願成寺の
噂をお聞きになりました。そのご本尊が、日頃信仰していた十一面観世 音菩薩であること
もあり、参詣を思いたち、今の岐阜市までやってきたのでした。しかし、長旅の疲れと冷
え込みでやっかいな婦人病にかかってしまわれたのです。困った姫は、この願成寺の観音
様 に一心に祈りました。するとその甲斐あって、たちまち全快することができたのでした。
姫はそのお礼にと境内に一本の桜の苗を植えてさらに祈りつづけました。 
 そしてその桜に対し『私の代わりにこの観音様をお守りし、美しい花で飾って差し上げ
なさい』と命じ、一方、観音様には『南無観世音菩薩様、今度の病いで、女の身に特有の
いろいろな苦しみを味わいました。なにとぞ、観世音菩薩のお力で、この桜を大切にする
婦人には、そうした女性特有の災難から守り、安産にや育児に、良縁に、あるいはよりよ
き夫婦の生活にと、女の幸福をお与えください』と願ったのでした。
 こうして姫は、90日の間、懸命に祈り続けたといいます。」
 
 そのときに植えられた桜がこの中将姫誓願桜なのです。
 ですからこの桜、ず~っと女性の味方であり続けたのです。
 いかがでしょう。当館の誇るエステや岩盤浴、温泉の効果とおいしいお食事などに加え、
この中将姫誓願桜の御利益があれば、女性の皆さんの幸せは間違いないと思うのですが・・・。
      

               (女性の幸せをこよなく願うホテパクちゃんでした)

               *写真はネットの全国桜名鑑などからお借りしました。