奥美濃に発し山間部を縫ってきた長良川は岐阜に達し、濃尾平野に弾けます。
岐阜界隈はかつては長良川の扇状地として縦横無尽に流れが走っていたのです。
それらは整備されて本流に一本化されましたが、それでもその名残で岐阜の街は
幾条かの清流があちらこちらに見られました。
そしてそれらは、実は今もあるのです。
ところが、主として戦後、土地の有効活用ということでそのほとんどに蓋がされ、
それらの流れはいわゆる暗渠になって陽の目を見なくなってしまったのです。
それらは今、道路や駐車場の下で眠っています。これはちょっと残念ですね。
歩いたり、自転車で岐阜の街をゆくと、思わぬところで足元から水が流れる音が
聞こえることがあります。それがかつての流れなのです。大雨のあとなど、轟々と
流れる音が聞こえることもありますよ。
街の道路がほぼ碁盤目なのに対し、これらの流れはそれを無視し斜めに走ったり不
規則に曲がったりしています。
街中でそうした道路を見つけたら、その下には幽閉された水路があるのです。
岐阜の繁華街は「柳ヶ瀬」といいます。これ自身水に縁のある地名ですね。
そこでかつての清流を部分的に復活させたのが柳ケ瀬本通と平行に走る「アクア
ージュ柳ケ瀬」という路地なのです。
わずか200メートルほどの小路なのですが、それに沿って清流が走り、水にちな
んだ様々なオブジェが目を楽しませてくれます。
写真はそれらの一端を紹介したものです。
ところで当ホテルですが、目の前を長良川の本流がとうとうと流れています。
そして裏手の南側には、ちょっとした清流が流れています。
目を凝らすと小魚などごスイスイと泳いでいますよ。
(水の街岐阜での鵜飼開きまであと数日
胸踊らせてそれを待つホテパクちゃんでした)