浄土真宗本願寺派 法徳寺ブログ

神奈川県厚木市にある浄土真宗本願寺派(西)のお寺です。
永代供養墓10万より受付中です。

欲がなくなったら楽しくない

2024-03-23 21:27:00 | お知らせ
今日で、無事、春のお彼岸が終りました。お彼岸の期間中、たくさんの方がお参りいただき、誠にありがたく存じます。お彼岸には、真ん中にお中日というのがございます。秋分の日、春分の日であります。この日、太陽は真東より上り真西に沈む。その西の彼方に、極楽浄土があると信じ、日本人は、お浄土に想いをよせてまいりました。もし、皆さんが、いつか、臨終を迎える時、何を願うでしょうか。もっとお金が欲しいと願うでしょうか。もっと生きていたい、何故、私は死ななければならないんだと嘆き悲しむのだと思います。極楽浄土に、生まれたいとは思えないのであります。最後の最後まで、この娑婆の世界は離れがたいのです。浄土真宗の救いは、念仏を称えて、救われる教えではございません。南無阿弥陀仏の本当の意味を聞いて、救われるのであります。南無阿弥陀仏とは、「我に任せよ、必ず救う」と阿弥陀如来が声の仏となって、私を呼んでくださる呼び声であります。その呼び声を、聞かせてもらって、「お助けください」とお願いする必要はないのです。私たちは、煩悩がありますから、それに煩わされ悩まされます。しかし、煩悩がなくなった時、楽しみもまたなくなるのです。お金が欲しい、車が欲しい、ゲームが買いたい、彼女が欲しい、結婚したい、美味しいものが食べたい。それは、全て、煩悩です。もし、その煩悩がなくなったら、生きる楽しみもなくなるのです。お金もいらない、美味しいものも食べたくない、そうなったら、生きていても、楽しくないのであります。浄土真宗は、欲を持ったまま、煩悩のままで救われるのであります。阿弥陀如来は、欲をなくせとは言われないのです。もっと、生きていたい、死にたくない、最後の最後まで、その煩悩は消えなくて良いのであります。





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