社労士(社会保険労務士)さんのひとり言

社会保険労務士ブログは早く卒業して、グルメブログにしたいものです。

理想と現実。

2004年11月21日 20時59分43秒 | Weblog
 「イオリ」さん。「未加入の労災」についてのコメント、ありがとうございました。労災に未加入の会社は、けっこう存在しています。私は、労働保険事務組合からの委託で、未加入事業所を回った事があります。未加入の理由が、あまりにも??なので、辞めちゃいましたけど。

 未加入の理由…中小企業は労災には入らなくてもいいと思った。労災加入をしに行ったら、労働基準監督署の役人が生意気なのでけんかして帰ってきた。民間の保険に入っているから労災は必要ない。労災保険料が高いので入る気にならない。…困ったもんだと思います。

 理想と現実ですが…。ありますね。私としては「社会保険労務士は法律家たるべし。」…なのですが。事業主には、法律違反を依頼される事があります。

 例えば、建設業の労災。建設業は請負金額で労災保険料を計算するのが原則です。(給料額で計算する場合もありますけどね。) ある時、事業主から「もっと保険料を下げてくれ。」と言われた事がありました。つまり、請負金額を減せ…ということなのです。私は、そこの会社から離れさせてもらいました。調査が入ったらどうしようもなくなりますからね。

 社会保険労務士に期待されている事と、社会保険労務士がやらなければならないと思う事に、大きなズレが起きる事があります。そんな時こそ、社会保険労務士の理念がどうあるかが問われる時だと思います。

(この項、続く。)