社労士(社会保険労務士)さんのひとり言

社会保険労務士ブログは早く卒業して、グルメブログにしたいものです。

理想と現実。(社会保険編)

2004年11月22日 08時41分47秒 | Weblog
 最近、社会保険の削減を目的とするコンサルタントが増えています。一番、ポピュラーなのは、60歳からの「最適給与」ではないでしょうか。(このコンサルはソフトがあるとやりやすい。私は「セルズ」を使っている。ホームページがあるので参照していただきたい。) 給料を抑えることによって年金と雇用継続給付を支給させ、手取りを維持させる…。理想のようですが、単純にそうとは言えません。例えば、年金額で給与が変わる=労働の対価と言えなくなる…と言う欠点があります。労災が起きた時にどうするか。私傷病で傷病手当金をもらわなければならない時、その給料減額分をどう補償するか。そこまで考えるのが理想です。

 また、会社設立から間もない会社を社会保険に入れるべきかどうか。法律上は、加入させなければなりません。しかし、社会保険の負担額は会社の体力を奪いかねません。半額は従業員持ち…と言っても、中小企業では全額を負担しているのと同じ感覚になってしまいます。理想…加入させる。現実…会社の維持が先決。

 今ある会社が、社会保険の負担に耐え切れなくなったら? 社会保険事務所は、どうするでしょうか。その時、社会保険労務士はどのような行動を取るべきなのでしょうか…。

 理想と現実。本音と建前。考えなければならないことは多いですね。