遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

医療の進歩が人を苦しめる

2009-07-14 22:52:20 | BIONEWS
A案可決で全国紙が一斉に社説(医療介護CBニュース) - goo ニュース
「命の線引き許せない」=反対派が会見-臓器移植法(時事通信) - goo ニュース
反対論は予想された内容だ。何十年かけても彼らは議論が足りないと言い続けるだろう。彼らの主張は要するに結論を出すなということ。移植の他に助かる可能性のない患者が外国にまで行って移植を受ける現状をどうするのか答えをださないと無責任だろう。日本が医療技術の遅れたアジアの小国なら外国も受け入れてくれるだろうが、そんなわけないのだ。この問題はもう十年以上前からの問題で、今ごろ思い出したように騒ぐ関係者とマスコミに対して見識を疑う。これまでの間にどれだけの人の命が失われたか反省すべきだ。
大昔、最初の脳死移植法案の時に書いたけども、死は個人的なものだ。どこらへんで死んだことにするのかは自分で決めさせて欲しい。ただ、社会的にはどの時点で死んだかを決めておかないといろいろと不都合があるのも分かる。そこら辺は最新の医療水準に合わせた形で『死』を定義しておかないといけない。国会議員達は当然医療の素人だけどもそれでいいと思う。医療プロの都合がいつも優先されるようではいけない。今回法律の修正がなされたように、これからも通った法律が不十分ならまた修正すれば良い。人間の書いた文章なんぞに永遠不変というものはないし、医学はこれからも進歩を続ける。その時点その時点で結論を出さないことの方が罪深い。
医療技術は日進月歩で進んでいるので、もはや20世紀や昭和の感覚で考えるのでは医療システムについての議論を誤ります。例えば救急患者のたらい回しが起こるのは、ICUに担ぎ込まれたギリギリの患者の生存率が上がって死なないからベッドが空かないのも原因のひとつです。技術が進歩したならそれだけの設備と人員が必要なのに、それをそのまま放置して発展した技術を導入するとベッドが埋まってしまって人手が足りなくなるのはしょうがないでしょう。その一方で患者の知識・意識も向上して医療における訴訟も増えるとなると、救急医療の担い手になることを敬遠する人が増えてもしょうがないですね。時代に合わせて仕組みを変えていかなきゃいけないのに・・・・。
日本は不勉強な文系の人たちの支配する国なので、延々と続く堂々巡りの議論を立派なことだと誤解している風潮があります。マスコミは必ず極端な例を提示して、感情論に持ち込みます。脳死ではあるが成長を続ける子供を示しては、「難しいですね。もっと議論が必要ですね」と眉間にしわを寄せて問題を先送り。それこそが問題なのだと気付いて欲しい。

話変わって・・・
集団山見せで王さん晴れ姿 博多祇園山笠(西日本新聞) - goo ニュース
博多に住んだことないと分かんないと思いますけど、山笠に参加できてこそ博多の男になれたということです。王さんもこれでやっと博多っ子♪ ドンタクじゃ駄目です。筥崎宮の放生会でも駄目! や・ま・が・さ・やないと、いかんとばい。

今朝、うっかりして燃えるゴミを出しそこねました。ゴミ回収車が来た音に気がついて、慌ててゴミをまとめて外に出ようとした時に、左足の力がスコーンと抜けてがくっとヒザを床についてしまった。そして、その間に回収車は去っていく・・・・ゴミ袋を持った手を床について、朝からすごく惨めな気持ちになってしまいました。少しずつ良くなってるとは思うんだけどね。痛み止めに僕の胃がどれだけ耐えられるか・・・。

本日のお酒:菊姫吟醸
コメント
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