法人営業に最適な『理詰めの営業』で日刊工業新聞社賞受賞の中小企業診断士 齋藤信幸の営業力強化手法 <情報デザイン>

営業自身のシンになる営業手法を確立し、自信に。営業案件の可視化と営業の行動管理を実現。特にコンプレックスセールスに最適。

『理詰めの営業』 - 営業ステップの定義

2018-07-09 19:07:11 | ・・営業ステップを定義する
トップセールスパーソンは、引き合いがあると、蓄積した顧客情報等をもとに受注までの営業ステップを即座に頭に描きます。営業ステップは、業界、業種、製品、サービス等により異なります。また。顧客によっても異なります。

例えば、ある工作機械メーカーの営業の場合、顧客との関係構築~課題の把握~デモの提案~デモの実施~デモ結果報告~仕様提案~価格交渉~受注~納入・立上げといった具合です。

また、あるSIの会社は、顧客との関係構築~案件としての登録~顧客の購買意欲の確認~案件として確定~ソリューションの提案~成約~導入という営業ステップを確立しています。

実際の営業ステップの定義では、顧客がその製品あるいはサービスを必要としている時期から逆算していくことが多いかと思います。

例えば、上記、工作機械メーカーの場合、顧客が当該装置を2019年6月に稼働させる必要があるとすると、
2019年6月:稼働
ゴールデンウィーク中の立ち上げを了解いただけるとして、
同5月:立ち上げ(2週間)・試運転(2週間)
同5月頭:納品
当該装置の納期は6か月なので、
2018年10月末:受注
同10月:最終仕様提案・価格交渉
同9月下旬:デモ結果報告
同9月上旬:デモ実施
同8月上旬(お盆のまえまでに):デモの提案
同7月中旬:課題の確認
となります。

すでに顧客との関係が構築できている場合は、このステップでできますが、そうでない場合は、もっとも重要な非公式購買プロセスが省略されることになり、当て馬としてデモに参加するだけで勝算は極めて低くなります。

どの程度の期間でデモ提案から実施まで顧客を持っていけるか、価格交渉をどの程度の期間で終わらせられるかは、顧客との関係や営業の経験・スキルに依存します。また、製品やサービスごとの納期に関しても、どこまで無理が効くかなど営業として知識・経験が必要になります。

案件は個人で抱えるのではなく、チームとして、会社として共有することにより、デモの実施のためのエンジニアの協力や納期の調整等社内調整も得やすくなります。この共有の仕組みを会社として作ることが重要です。

この営業ステップは、進捗とともに随時見直します。顧客の納入スケジュールの変更、顧客の組織変更など、受注まで時間のかかるコンプレックスセールスでは、変更が当たり前と考えた方がよいでしょう。

今、お持ちの案件ごとに、営業ステップを書いてみましょう。そのステップを一つ一つ進めていけば、必ず受注につながります。まだ、具体的な案件がない新規顧客開発のような場合でも、営業ステップを書くことにより、戦略が練りやすくなり、やるべきことが見えてきます。

営業活動は『顧客の購買意思決定を支援・誘導して顧客の購買による問題解決を支援すること』です。

『理詰めの営業』を活用して、各営業ステップで、顧客支援と誘導を戦略的に行い、営業ステップを一つ一つ確実に進めていきましょう。

< 営業ステップ記入票と記入例 >


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