「チョコレート・ファイター」

いくら「マッハ!!!!!!!」、「トム・ヤム・クン」が話題になってたからってタイのアクション・ムービーに足を運ぼうとは思わない。
ところが強い女子（しかも可愛い子ちゃん）が主役となると話は別。
頗る評判もよろしいようで、WEBの生傷映像を観ているだけじゃ飽き足らなくなってきましたよ。

この蹴りに世界がひれ伏す！
「チョコレート・ファイター」2008年　タイ　監督：ブラッチャー・ピンゲーオ

日本人の父とタイ人の母との間に生まれた美少女・ゼン（“ジージャー”ヤーニン・ウィサミタナン）。母に引き取られたゼンは、成長するにつれアクションのビデオを見ただけで、その技を習得できるという並はずれた能力を備えていることが分かり、密かに技を磨いていた。そんなある日、母が癌に侵されていることが発覚。ゼンは母を救うため、母から全てを奪ったマフィアとの抗争に挑む。だが、そこには生き別れになっていた父・マサシ（阿部寛）との再会が待っていた…。

昔、大好きだったポンキッキの「カンフー・レディ」の頃から、こういうの待望していたんだと思う（あれは太極拳でスローだったけど）

「ノー・ワイヤー、ノーＣＧ、ノー・スタント」っていうのはその前に「ほとんど」が付くんですね。CGはどうだか判りませんがワイヤーは使ってます。ノースタントは本物。・・・いや、それでも充分凄いんですが。

アクションのためのストーリーの域を出ないのが惜しいなぁ。主人公が脳に障害を持ち、敵方にも身体に障害を持つ眼鏡の少年（栄橋みたい）がいて、2人の対決とか、とても魅惑的な設定を用意しただけにもったいない。充分に活かしきれていない。

障害者設定のため主人公が格闘マシーンのようで、化け物的になっているのはとてもよろしいです。
ま、もっと身障者プロレスみたいな楽しさがあると尚良かったですけど。

とにかくアイデアに富むスピーディーでトリッキーなガチアクションが評判通りに凄い。
特にカンフーアクション好きというわけでもないので途中まで「ただそれだけ」といったような冷めた気持ちで観ていたのですが、ここまで凄いアクションを見せられ続けると、泣きすがるゼンを抱きしめる阿部寛にちょっぴり感動しちゃったりして・・・
残念な脚本の事なんか吹っ飛びました。
この映画のアクション、只者でない力を持っています。

NG集を入れることによりアクション・シーンの撮影の凄まじさがより判る。痛そう。

タイ映画なので、やはりニューハーフの皆さんが強烈。

ジージャー。今回は台詞も少なかったわけで、まだまだこれから。
単なるアクション・スターに終わって欲しくない逸材ですね。
いかにも日本人受けしそうでスター性充分。
くれぐれもお怪我のないように（そりゃ無理だな）・・・
くれぐれも命落とさぬようにがんばってください。

邦題も日本版ポスターも好きじゃないのでトップはタイ版ポスターの画像。
予告編もこちらの方で。




生傷映像シリーズは何度見ても飽きません。

新宿ピカデリー