「官能の帝国3~田中登作品をめぐって~」
「発禁本「美人乱舞」より 責める!」1977年 日活 監督:田中登
実在した“責め”の芸術家・伊藤晴雨を主人公に据え、場末のカフェで知り合った女給・タエが晴雨の元の妻たちに対抗するかのように、苦痛とも快楽ともつかない加虐と被虐の世界に飲み込まれていく様を描く。
SM・・・ことに緊縛。しかも伊藤晴雨ということになるとそこに芸術性が入り込んでくるのは必然。田中登の美学が冴える。
それにしてもタエ・宮下順子という女優の演技というのは凄いものだと再認識。
被虐の表情のおそろしいまでの美しさ。
ひょっとして今まで見た宮下順子の中でベスト?
SM緊縛女優としての認識は無かったが・・・
被虐的台詞の可愛らしさで変態伊藤晴雨(山谷初男)を喜ばせる。
「前のかみさんともこんなことしたのね・・・」
前妻(中島葵)との回顧シーンと同じ責めを受けるタエ。
映像的な美しさが際立つのは、
2人が2階の窓から眺める雪景色。冷たそうにぞうり履きの和服女が通るシーン。
雪の反射光がまばゆいタエを雪埋めにするシーン。etc・・・
そしてやはり日本家屋・・・ミシミシ、ギィギィ、キリキリ・・・
宮下順子の被虐が素晴らしいだけに後半、タエが脳梅を発病して意識がなくなってしまうのが惜しい(この呆けた表情も悪くはないのですが)くらい。
史実をもとにしたものだから、確かに伊藤晴雨の3人目の妻は精神を病み闘病。そのため、晴雨は借金に追われるようになったらしい。
伊藤晴雨
シネマヴェーラ渋谷
「発禁本「美人乱舞」より 責める!」1977年 日活 監督:田中登
実在した“責め”の芸術家・伊藤晴雨を主人公に据え、場末のカフェで知り合った女給・タエが晴雨の元の妻たちに対抗するかのように、苦痛とも快楽ともつかない加虐と被虐の世界に飲み込まれていく様を描く。
SM・・・ことに緊縛。しかも伊藤晴雨ということになるとそこに芸術性が入り込んでくるのは必然。田中登の美学が冴える。
それにしてもタエ・宮下順子という女優の演技というのは凄いものだと再認識。
被虐の表情のおそろしいまでの美しさ。
ひょっとして今まで見た宮下順子の中でベスト?
SM緊縛女優としての認識は無かったが・・・
被虐的台詞の可愛らしさで変態伊藤晴雨(山谷初男)を喜ばせる。
「前のかみさんともこんなことしたのね・・・」
前妻(中島葵)との回顧シーンと同じ責めを受けるタエ。
映像的な美しさが際立つのは、
2人が2階の窓から眺める雪景色。冷たそうにぞうり履きの和服女が通るシーン。
雪の反射光がまばゆいタエを雪埋めにするシーン。etc・・・
そしてやはり日本家屋・・・ミシミシ、ギィギィ、キリキリ・・・
宮下順子の被虐が素晴らしいだけに後半、タエが脳梅を発病して意識がなくなってしまうのが惜しい(この呆けた表情も悪くはないのですが)くらい。
史実をもとにしたものだから、確かに伊藤晴雨の3人目の妻は精神を病み闘病。そのため、晴雨は借金に追われるようになったらしい。
伊藤晴雨
シネマヴェーラ渋谷
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