飲み屋の金魚

10月23日

　寮の先輩と本町の居酒屋で飲んだ。僕は初めて行くお店だったが、先輩は一度行かれた事があるらしい。その時に面白いカクテルがあったよと聞いたので、連れていってもらう事にしたのだ。

　そのカクテルの名前は「金魚」と言う。

　ビール→ハイボール→ホッピーと飲んだ後で、いよいよ「金魚」を頼んだ。

　一分後、「金魚」が出てきた。その名前の通り、グラスの中では確かに金魚が浮かんでいる。これ何やろ？上からのぞきこんだ瞬間、正体が判明した。それは唐辛子。そう、「金魚」はかわいい名前に似つかわしくない辛いお酒だったのだ。注文した時、先輩がわざわざ水を頼んだのはそういうことだったのね。ともあれ飲んでみる。焼酎の味わいの中にピリピリがある。飲み進めていく内にピリピリがピリッピリッと強烈になっていく。間隔を空けず飲み終えた時は口の中はあっちでピリ、こっちでピリピリってな感じ。不思議な味・・・でも、いや～もう頼まんやろね。

　園田に戻った後、口直し。と言うわけではないのだが二人でラーメンを食べ寮に戻る。