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マーケティング研究 他社事例 622 「両利きの経営3」 ~アラインメントを理解する~

2020-08-19 08:09:32 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 622 「両利きの経営3」 ~アラインメントを理解する~


ビジネス環境の激変を生き抜くには、既存事業で収益を出しつつ、同時にビジネス環境の変化に合った新しい事業をしっかり育てていくというのは現代のビジネス環境下においてはとても重要な考え方です。

アメリカの企業にには、それら(両利きの経営)を成功させた企業が沢山あります。

ゼネラル・モーターズ(GM)もその一つです。

内燃エンジンから、家電、そして自動運転へと一つの会社の中で様々な事業を成功させて来ました。

現在は、そうした多角化で蓄積した同社にしかない多様なデータを活用し、次なる新規事業を育て上げようとしています。

他にもアメリカで現在目立っているのが、従来型のビジネスモデルを維持しつつ、サブスクリプションモデルへの移行に成功した企業です。

多くの企業が本業とサブスクリプションモデルの両方について成功しています。

ベストなケースはアメリカのアドビです。

同社の商品であるアドビフォトショップはもともと、同社のソフトウエアを店舗などでユーザーが買い、自分のコンピューターに展開してインストールする従来型のビジネスモデルでした。

しかし、今ではソフトウエアは、ほぼサブスクリプション型に移行しつつあります。

定期契約をしたら、常に最新版の利用が可能になるビジネスモデルです。

アメリカのネットフリックも成功した企業です。

最初はDVDを通信販売する企業だったネットフリックは、それがやがて、動画のストリーミング配信サービスに変わり、今はコンテンツを制作しています。

マイクロソフトはオフィスのソフトウエア販売から、クラウドでのマイクロソフト365のサブスクリプションモデルに移行しました。

『どのように継続的に提供するか?』

この点に注力し、変化の概要を理解する為に、アラインメントを理解する必要があります。

アラインメントとは、会社に存在する4つの概念の組み合わせの事です。

まずはハードウエアとして、その『会社固有の制度』と、『キーサクセス・ファクター(戦略実行における主要成功要素)』という、成功した会社事業で既に出来上がった会社特有の暗黙のやり方があります。

さらにソフトウエアとして、その会社が採用してきた『人材』がいて、さらにその人材が作り上げた『カルチャー』があります。

カルチャーは制度では無く、行動様式です。

例えば部長や課長になる為に社員が実際に『何をすれば』いいかは、カルチャーが決めます。

この4つの組み合わせ(『会社固有の制度』『キーサクセス・ファクター』『人材』『カルチャー』)が既存の事業を動かし、成功に導いていると言えます。

アラインメントは、ビジネスに必要なアイテムの組み合わせを一つに包み込んだ『風呂敷』のようなものです。

新規事業は、この風呂敷の場所と中身を動かす作業となります。

「違う市場か?違う技術か?」

最適な組み合わせを考え、風呂敷を包むときに、巧みに中身を見直すことが大変重要です。

(続く)



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成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣 

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