様々な思惑をはらんでの親善試合開催というのは誰もが分かっていることです。ですから、この開催に対して目くじらを立てている時期はもう過ぎています。
その思惑の先に東京オリンピックがあることも、ほとんどの日本人なら、よく分かっているのです。
ただ、それが良いことか、悪いことなのかは受け取り方が千差万別というところです。
出典:https://west-magazine.com/2020tokyo-olympics-5089
賛否両論があって然るべきなのは理解できます。しかし、東京五輪から更に先、2022サッカーW杯までを見据えて考えた場合には、ここでこの試合が行われることの意義は大きいということも間違いありません。
その親善試合が「日韓戦」だったということが、ヒートアップする一つの要因となっているのも間違いありません。
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サッカー日韓戦強行の裏に「政府」と「東京五輪」
https://news.yahoo.co.jp/articles/e7ee15691b106b4b3d7e77488c1395fee74dc3a7
※以下、引用です。
さまざまな意味でハレーションを呼び起こしている。日本サッカー協会は3月10日、男子日本代表が韓国代表と25日に横浜・日産スタジアムで国際親善試合を行うことを発表した。直近で両国は2019年12月の東アジア選手権(韓国・釜山)でも対戦(日本が0-1で敗戦)しているが、フルメンバーが招集できる国際Aマッチデーでの日韓戦は2011年8月以来10年ぶりだ。それだけにサッカーファンを中心に大きな注目を集めている。ただ新型コロナウイルスの収束が見えない中、サッカーの国際試合を“強行”することに反発や疑問の声も数多いのが現状だ。
■停止中のアスリートトラックの解除についても好感触
唐突過ぎる感は、どうしても拭えない。現在も1都3県での緊急事態宣言が発令中で政府は新規外国人の入国を原則として認めておらず、特例措置の「アスリート用東京オリパラ準備トラック(通称アスリートトラック)」も停止されたままとなっているからだ。
ちなみにアスリートトラックとは東京五輪・パラリンピックの関連大会に出場する日本人や外国人選手、コーチ、スタッフら関係者を対象とした特例措置。このガイドラインにおいて対象者には主に出国前の72時間以内の陰性証明や入国時の検査が必要とされ、入国後2週間の行動範囲は会場、練習場所等と宿泊場所の往復に限られると定められている。つまりはコロナ禍で義務付けられている日本への入国後、2週間の隔離が限定的に事実上免除されるというアスリートや関係者への特権である。
日本サッカー協会は日韓戦の実現にあたり、このアスリートトラックの停止解除と出場選手ら関係者に対しての適用を政府、スポーツ庁に要望している。交渉は順調な模様で近々にもアスリートトラック、もしくはそれに準じたガイドラインの適用が許可される見通しとされている。
もともと同日には2022年ワールドカップ(W杯)・カタール大会のアジア2次予選ミャンマー戦が予定されていたが、国内で軍事クーデターが起きたミャンマー側の要望で延期されていた。そのW杯2次予選での日本の次の一戦はアウェー・モンゴル戦。モンゴル国内におけるコロナ対策措置の影響でアウェーでありながらも日本開催に変更となり、日本サッカー協会からは3月30日に千葉・フクダ電子アリーナで行われると先月10日に発表されている。
さらに東京五輪に臨むU24(24歳以下)日本代表の国際親善試合・アルゼンチン戦も26日・味の素スタジアム、29日に福岡・ミクニワールドスタジアム北九州での開催が今月1日に発表済みだ。
今回発表された25日の日韓戦は歴史上においても複雑な関係にある日本と韓国が10年ぶりにサッカーA代表の試合で激突する、いわば“因縁マッチ”。サッカーファン以外の一般層からも否応なしに注目を集めることは、まず間違いない。既に発表済みの前出3試合については今まで知らなかったものの、この日韓戦の実施発表によって緊急事態宣言の解除が正式に決まっていないにもかかわらず、サッカー日本代表が国際試合のスケジューリングを進めていたことをようやく初めて知ったという人はきっと圧倒的に数多いはずだ。
日本サッカー協会は、そんな世間的にもインパクト十分な日韓戦を水面下で正式発表前から足がかりとしてアスリートトラックの停止解除と適用を求め、政府から好感触を得ている。前記したように政府からOKが出るのも時間の問題とみられ、A代表の日韓戦、そしてW杯2次予選・モンゴル戦、U24代表のアルゼンチン戦2試合はアスリートトラックか、もしくはそれに準ずるガイドラインの特例処置が適用されることになりそうな気配だ。日韓戦をエサにする格好で政府と交渉する同協会の戦略は功を奏しつつあると言っていいかもしれない。
■日韓関係好転の糸口にしたい政府
水際対策を強化し、コロナ感染拡大の封じ込めに躍起になっているはずの日本政府が緊急事態宣言下で日本サッカー協会からのアスリートトラック停止解除と適用の要望を受け入れる。加えて日韓戦が実現する25日は延長された緊急事態宣言が解除されている可能性もあるとはいえ、現時点では不確定――。そう考えれば、どうして我が国のトップ連中はこんなタイミングで易々と同協会の要望を受け入れようとしているのかという疑問符がつくが、この「日韓戦」は実を言えば政府側にとっても実現してほしい一戦という思いが胸の内に秘められている。
「今回の日韓戦は協会側が昨今のコロナ禍によってドル箱となる日本代表の国際試合を定期的に組めずに腐心していたことで、近隣の韓国にAマッチの相手国としてオファーした。日本と同じように代表の試合が組めず懐事情が悪化していた韓国の大韓サッカー協会は二つ返事で快諾。
この日韓両国のサッカー協会の“シェイクハンド”は日韓関係が過去最悪の状況に陥っている中、政府としても関係改善に向けた何らかの糸口が欲しいところだっただけに大いに歓迎してくれている。そういう観点から、この日韓戦実現に水を差す理由もないというのが政府の判断だ。
仮に25日の実施当日に緊急事態宣言が解除されていなかったとしても、有観客試合として政府が定めている上限のルールに則れば問題なく実現可能で、(Jリーグ・NPB合同『新型コロナウイルス対策連絡会議』の)専門家メンバーの先生方からもお墨付きをもらっている。そして停止中のアスリートトラックか、もしくはそれに準ずるガイドライン等の特例措置も政府から特別に適用が認められる方向となるだろう。
政府は日韓関係改善に向けた足がかりとするため、この日韓戦実現のために我々の後ろ盾となってくれるということだと解釈している」(日本サッカー協会関係者)
■東京五輪に向けた「壮大なテスト」の側面
そして政府が日本サッカー協会からの要望を受け、凍結されたアスリートトラックの解除について日韓戦を起点として先急ごうとしているのはもう1つ最大の理由がある。今夏に延期された東京五輪・パラリンピックの実現を確固たるものとするためだ。
「一般層からも注目度の高い『サッカー日韓戦』の実現でアスリートトラック適用の正当性が周知されれば、東京五輪の開催に反対する不満の声も沈静化させることにつながっていく。それが政府側の狙い。
(東京五輪・パラリンピック大会)組織委員会もサッカーの日韓戦、そしてすぐ後に控えているA代表のW杯予選、U22の国際試合の成功を強く望んでおり、密かに陰で近々の国際試合に関してJFA(日本サッカー協会)をバックアップしているのは相手の代表国選手たちの入国に対する特例措置の適用が『安全で問題のないこと』を東京五輪に向けて証明させたいからです。
言い方は悪いが、これは壮大な“テスト”と言っていい」
と東京五輪の組織委関係者は打ち明けている。
とはいえ、強行に実現させるからにはリスクが伴う危険性があることも日本サッカー協会、日本政府側は覚悟しなければならない。次の日韓戦のメンバーは両国ともに欧州組の招集に関して各々の所属クラブから感染リスクの問題等で難色を示されており、それぞれJリーグとKリーグからの国内組で主に編成されることになりそうだ。
だが、どうしても両国を対比させて懸念されるのは、やはり相手の韓国代表の“前科”である。昨年11月のオーストリア遠征中、韓国代表は選手とチームスタッフの計6人が新型コロナウイルスに集団感染した事例がある。万が一、同じようなケースが発生してしまったらサッカー界だけでなく日本のスポーツ界全体が取り返しのつかない事態へとつながってしまうだろう。
いずれにせよ、昨年11月の一件から僅か4カ月ほどで韓国代表を対外試合の相手として白羽の矢を立て、2週間隔離の必要がない特例措置を凍結解除してまで招聘するというプランニングには同協会と日本政府の深謀遠慮も見え隠れし、いささか疑問を覚える。
もちろん、まだ日本政府が正式にアスリートトラックの適用を許可したわけではない。政府の発表前に国民の猛反発を食い、結局中止に追い込まれる可能性もゼロではないだろう。
しかしながら、それでも最終的にこのまま強行されるのであれば、とにかく今は25日の日韓戦がコロナ感染もなく、両国の険悪な関係が反映されずにクリーンな試合内容で平穏無事に終わることを望むばかりだ。本当に日韓の関係改善も含めた今後の架け橋へとつながるドリームマッチになるのであれば、たとえ結果論であっても願ったり叶ったりである。
外来語をカタカナで記すことについては、昭和人間のissanとすればあまり好ましいとは思っていません。
出典:https://ganref.jp/m/photononno/portfolios/photo_detail/3388307
「ハレーション」
写真を撮影する際に、強い光が当たった部分が白くぼやける現象のことで、光暈(こううん)ともいいます。
元々、写真用語であったハレーションがメディアを中心に使われ始めて、派生表現として「他に影響を及ぼすこと」の意味で用いられるようになりました。ここで表現するなら「悪影響」の意味なのですが、何となくぼんやりした表現で逃げたいときに使われることが多いのでしょうね。
「アスリートトラック」
オリパラに関連し国内で開催される国際大会に出場する選手等に関し、必要な防疫上の措置を講じた上で入国を認め、入国後14日間の自宅等待機期間中の活動(大会参加等)を可能とするもの。
これも難しい表現をすればよいというものではありません。いちいち説明しないといけないような言葉なら、「待機期間の選手特例適用」で良いと思うのですが(苦笑)
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で、この記事に関してですが、行っている内容は合っているでしょう。それでも、それは多くの方が分かっていることです。分かっていて開催することに意味があると思えば応援するでしょうし、反対意見があれば述べればよいことです。
ただ、この試合で日韓関係が好転するというのは虫のいい話であり、これだけは期待通りに運ぶとは思えません。下手をすれば、この試合が関係悪化の引き金になることもありますからね。
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この試合をやることの意味は、前回述べたようなことです。協会にとっては収入が一番の目的であり、それによって種々の懸案が好転することなどは考えていないでしょう。W杯予選のことは十分に考えているでしょうけどね。
まあ、純粋にサッカーを楽しもうとすることに後ろめたさを持たせるような現状を打破することこそが政治の役割なんですけどね。政治家にその能力を期待することは、無理難題ということのようです。
しばし見守りましょうかね?
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