大会は大詰めを迎えています。昨日は準決勝2試合が行われました。
その対戦カードは以下の通りです。
【13日目】
▽準決勝
仙台育英-聖光学院
近江-下関国際
どこが優勝しても初優勝。宮城県・福島県・滋賀県は県勢の優勝は春夏を通じてありません。山口県勢は昭和33年夏の柳井、昭和38年春の下関商と春・夏各1回ずつの優勝があります。
山口県勢の夏優勝は、64年前ということになります。何故、すんなり出てくるかといいますと、issanが生まれた年に優勝しているからです(笑)
決勝は徳島商と柳井の対戦でした。そのスコアを以下に記します。
【1958年夏決勝】
徳島商 000 000 000│0
柳 井 030 100 03X│7
(徳)板東-大宮
(柳)友歳克-久保
⚾徳島商のエースは皆さんもご存知でしょうね。あの板東英二投手です。準々決勝では、魚津の村椿投手と投げ合い、延長18回引き分け再試合を行った、伝説の剛腕です。
記録によると8/13に3回戦を戦った徳島商は中2日の8/16に準々決勝で魚津と対戦します。この試合は「0-0」で延長18回引き分け再試合となり、翌8/17に再試合を9回完投しました。現在のように休養日も投手の球数制限もなかった時代ですので、決勝が行われた8/19まで4連投で45イニングを投げたことになります。
実はこれもご存知のことと思いますが、高校野球が18回引き分け再試合になるきっかけを作ったのも板東英二氏です。放っておけば25回でも30回でも投げてしまうピッチャーでしたから高野連も窮余の策であったかと思います。
昭和33年夏といえば、岡山県大会決勝でわが母校・西大寺が決勝で倉敷商と対戦し、7回までリードしていたのですが逆転で敗れ、初の甲子園出場を逸しました。そのこともあったので、issanの生まれた年ではありますが、色々と頭に入っています(笑)
前置きが長くなりましたが、山口県勢の夏制覇となれば64年ぶり、決勝進出は昭和60年、PL学園と死闘を演じて準優勝した宇部商以来となりますね。いやあ、懐かしい!
思い出話で横道に逸れましたが、準決勝2試合の結果に行こうと思います。
▽準決勝
仙台育英 0112 002 201│18
聖光学院 100 003 000│4
(仙)高橋・湯田・仁田-尾形・溝上
(聖)小林剛・佐山・小林聡-山浅
下関国際 101 002 130│8
近 江 002 000 000│2
(下)古賀・仲井-橋爪
(近)山田・星野-大橋
思わぬ大差となった第1試合、2回の聖光学院には記録に現れないものも含めてのミスが重なりました。疲労の蓄積や精神面のこともあったでしょう。準決勝、決勝で大差の試合になる場合は、こういう様々な要因があると思います。
第2試合は、近江の山田が力尽きた感じでした。選抜準優勝の後にも故障していたようで、無理が重なったことも考えられます。チームの柱として、エースで4番で主将の重責を果たしながら3季連続4強に入った頑張りには惜しみない拍手を送りたいと思います。下関国際は春の優勝校、準優勝校を続けて破り、勢いがつきましたね。
決勝は明日、8月22日(月) 14:00 プレーボールです。
【14日目】
▽決勝
仙台育英-下関国際
どちらが勝っても初優勝の対戦。下馬評では仙台育英有利と言われますが、こればかりは下駄を履くまで分かりません。
最後まで楽しみたいですね。
東北地方に縁深い私としては、明日、気もそぞろになりそうだし、東北の悲願が達成されたなら、しばらくその話ばかりして周りをうんざりさせそうな予感がたっぷりです。(笑)
どちらが勝ってもノーアーチ、ノー完投の優勝になるそうですが、これは高校野球の新時代の到来を告げる現象でしょうね‥。
近未来には、高校野球の全国大会の開催方式は変化すると予想しているので(球場は、なんとかして甲子園であってほしいですが)今は大きな過渡期なのかもしれませんね。
そんな中で東北の悲願がなるか? 新興勢力が一気に天下を取るか? なかなか、面白い対戦になりそうです。
複数投手陣の継投で勝ち上がった両校、如何にも現代的な対戦ですが、どちらが勝っても初優勝。力を出し切ってほしいと思います。