◆平成23年度政府予算案が衆院本会議で可決成立した。この瞬間から日本の政治は、大政変に向けて、大車輪で動き始めた。菅直人首相に「トドメ」を刺し、国民新党の亀井静香代表を「救国内閣」の新首相に担ぎ上げる舞台づくりが急速に整えられていく。
衆院本会議は3月1 日午前3時すぎ、平成23年度政府予算案を採決し、民主党、国民新党の賛成票295、自民、公明、みんな、共産、社民など野党各党が反対したほか、民主党会派に離脱届を提出した比例代表議員16人全員が欠席した結果、反対票158票により、可決成立した。参院で否決されても、日本国憲法第60条第2項の「30日」条項により、自然成立する。
◆だが、賛成票票は、予算関連法案の衆院再可決に必要な3分の2に当たる318議席には遠く及ばず、予算関連法案の成立が絶望的となった。菅直人首相は、窮地に追い込まれていることがはっきりした。
菅直人執行部に造反して欠席したのは、次の小沢支持派16人。渡辺浩一郎(比例東京)▽大山昌宏(比例東海)▽小林正枝(比例東海)▽菊池長右エ門(比例東北)▽三輪信昭(比例東海)▽石井章(比例北関東)▽豊田潤多郎(比例近畿)▽石田三示(比例南関東)▽水野智彦(比例南関東)▽相原史乃(比例南関東)▽渡辺義彦(比例近畿)▽高松和夫(比例東北)▽熊谷貞俊(比例近畿)▽川島智太郎(比例東京)▽笠原多見子(比例東海)▽川口浩(比例北関東)、このほか、山花郁夫氏は「公務」のため、羽田孜氏は「体調を考慮」のため欠席していた。
小沢一郎元代表は、予算案の採決結果を注意深くみていた。というのは、第1の矢として、先陣隊16人を放ち、続いて、第2の矢として、「50人~60人」を放つ準備を進めていたからである。さらに、第3の矢も放つ構えだ。要するに、小沢支持派を大量離党させて、新党を結成し、大連立政権を樹立する段取りである。
◆衆院で予算案が可決されて、笑みを浮かべているのは、菅首相だけだ。菅執行部の役員たちは、小沢一郎元代表が第2の矢、第3の矢を放つ準備を着々として進めているという気配を感じて、完全にビビッている。これが、「採決に欠席した小沢支持派16人」に対する処分に、明確に表れた。処分の手が震えているのだ。
産経ニュースは3月1 日、「民主、欠席16人を大甘処分 渡辺代表は党員資格停止、15人は厳重注意」のタイトルをつけて、以下のように配信した。
「民主党は1日午後の役員会で、平成23年度予算案の衆院本会議採決を欠席した16議員のうち、代表格の渡辺浩一郎衆院議員を6カ月間の党員資格停止処分とし、他の15人を厳重注意とする方針を確認した。岡田克也幹事長が同日夕の常任幹事会で発議する。
党幹部からは『予算案への造反は、首相指名選挙や内閣不信任案での造反に匹敵する重罪』(国対幹部)との意見もあったが、党内では、すでに民主党会派からの離脱を表明している16人が集団離党に踏み切ることを懸念する声もあった。このため渡辺氏は3段階ある処分の中で最も軽い党員資格停止に、他の15人は処分とは別の『措置』にあたる厳重注意とした」
◆処分が重くても軽くても、民主党からの大量離党は、もう止めることは、不可能である。
この事態に対して、いまだに「ノー天気」なのが、菅首相である。周辺に「衆院議員任期4年丸々,政権を担当する」と変な自信を振りまいているという。だから、「もはやこれまで」と政権を放棄することは、絶対にありそうにない。
結局、引きずり降ろすしかないのである。方法はただ1つ、菅内閣不信任決議案を衆院で可決成立させることである。自民党をはじめ野党から提出してもいい。また、小沢一郎元代表が新党を立ち上げれば、新党から提案することもあり得る。
小沢一郎元代表は、その票読みをすでに済ませており、決議案が可決成立すれば、菅首相は、衆院解散・総選挙か、総辞職の二者択一を迫られる。
全国の地方議員や地方議員候補者たちは、小沢新党の旗揚げを首を長くして、一日千秋の思いで待ち望んでいるそうである。
本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
小沢一郎元代表、亀井静香代表、石原慎太郎知事の「建設3人組」が、「救国内閣」を樹立、亀井静香首相、石原慎太郎首相、小沢一郎首相がいよいよ「景気を浮揚」する時が来た
◆〔特別情報①〕
サンデー毎日が3月13日号で「菅は最小不幸 ニッポン最大不幸 マジな救国シナリオ一部始終 亀井首相『選挙管理内閣』のち『石原慎太郎』本格政権樹立」-「▼『小沢・亀井』秘密ホットラインの計略▼松木謙公政務官辞任で始まる菅『解任動議』ほか」との大見出し、小見出しを賑やかにつけて、これから起こり得る政治ドラマを予測している。これは、「小沢一郎元代表=国民新党の亀井静香代表=東京都の石原慎太郎知事」の地下水脈における「蜜月関係」から見れば、ごく自然な政権構想であり、むしろ保守勢力にとっては、「待望の救国内閣構想」である。地下から湧き出すように、その実態、正体が徐々に姿を現してくる。
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『平成動乱 小沢一郎の野望』1993年9月25日刊

第3章 小沢一郎が導く日本の行く先
第一節 なぜ「四つの爆弾」をしかけるのか
選挙にはカネがかかる
「旧体制」の最悪部分は、金権政治であった。その権化が、田中角栄である。小沢は、田中に息子のように可愛がられた。田中は、あふれるような愛情を小沢に注いだ。それは、田中が小沢と同じ年の長男・正法を三歳で亡くしていたからだった。小沢の顔を見るたびに、田中は長男を重ねあわせるように見ているようだったという。
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◆だが、賛成票票は、予算関連法案の衆院再可決に必要な3分の2に当たる318議席には遠く及ばず、予算関連法案の成立が絶望的となった。菅直人首相は、窮地に追い込まれていることがはっきりした。
菅直人執行部に造反して欠席したのは、次の小沢支持派16人。渡辺浩一郎(比例東京)▽大山昌宏(比例東海)▽小林正枝(比例東海)▽菊池長右エ門(比例東北)▽三輪信昭(比例東海)▽石井章(比例北関東)▽豊田潤多郎(比例近畿)▽石田三示(比例南関東)▽水野智彦(比例南関東)▽相原史乃(比例南関東)▽渡辺義彦(比例近畿)▽高松和夫(比例東北)▽熊谷貞俊(比例近畿)▽川島智太郎(比例東京)▽笠原多見子(比例東海)▽川口浩(比例北関東)、このほか、山花郁夫氏は「公務」のため、羽田孜氏は「体調を考慮」のため欠席していた。
小沢一郎元代表は、予算案の採決結果を注意深くみていた。というのは、第1の矢として、先陣隊16人を放ち、続いて、第2の矢として、「50人~60人」を放つ準備を進めていたからである。さらに、第3の矢も放つ構えだ。要するに、小沢支持派を大量離党させて、新党を結成し、大連立政権を樹立する段取りである。
◆衆院で予算案が可決されて、笑みを浮かべているのは、菅首相だけだ。菅執行部の役員たちは、小沢一郎元代表が第2の矢、第3の矢を放つ準備を着々として進めているという気配を感じて、完全にビビッている。これが、「採決に欠席した小沢支持派16人」に対する処分に、明確に表れた。処分の手が震えているのだ。
産経ニュースは3月1 日、「民主、欠席16人を大甘処分 渡辺代表は党員資格停止、15人は厳重注意」のタイトルをつけて、以下のように配信した。
「民主党は1日午後の役員会で、平成23年度予算案の衆院本会議採決を欠席した16議員のうち、代表格の渡辺浩一郎衆院議員を6カ月間の党員資格停止処分とし、他の15人を厳重注意とする方針を確認した。岡田克也幹事長が同日夕の常任幹事会で発議する。
党幹部からは『予算案への造反は、首相指名選挙や内閣不信任案での造反に匹敵する重罪』(国対幹部)との意見もあったが、党内では、すでに民主党会派からの離脱を表明している16人が集団離党に踏み切ることを懸念する声もあった。このため渡辺氏は3段階ある処分の中で最も軽い党員資格停止に、他の15人は処分とは別の『措置』にあたる厳重注意とした」
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この事態に対して、いまだに「ノー天気」なのが、菅首相である。周辺に「衆院議員任期4年丸々,政権を担当する」と変な自信を振りまいているという。だから、「もはやこれまで」と政権を放棄することは、絶対にありそうにない。
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全国の地方議員や地方議員候補者たちは、小沢新党の旗揚げを首を長くして、一日千秋の思いで待ち望んでいるそうである。
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第一節 なぜ「四つの爆弾」をしかけるのか
選挙にはカネがかかる
「旧体制」の最悪部分は、金権政治であった。その権化が、田中角栄である。小沢は、田中に息子のように可愛がられた。田中は、あふれるような愛情を小沢に注いだ。それは、田中が小沢と同じ年の長男・正法を三歳で亡くしていたからだった。小沢の顔を見るたびに、田中は長男を重ねあわせるように見ているようだったという。
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