◆大津波と聞いていつも思い出すのは、江戸幕末にヤマサ醤油の基礎を固めた七代・濱口儀兵衛(号・梧陵)の偉業である。商人ながら進取の気性に富み、幕末動乱期から明治の激動期に、家業をよく守り活躍した。戦前の「修身」の教科書に、津波の襲来を村人に知らせるため、自分の畑の稲わらに火を放ち、警報を発して、村人の危機を救った人情庄屋の話が登場する。
この庄屋こそ、7代目儀兵衛のことである。7代・儀兵衛は文政3年(1820)6月15日、紀州の分家で濱口七右衛門の長男として生まれている。だが、父は一年後に死去し、母親・しんの手で育て上げられた。名は成則といい、字は公興という。七代濱口儀兵衛を名乗り、通称は儀兵衛。号を梧陵(ごりょう)といい、後にこれを通称としている。
だが、安政元年(1854)11月4日、5日の2回にわたって襲った南海の大地震に際し、偶然紀州・広村(現在の広川町)に戻っていた梧陵は、海水の干き方、井戸水の急退などにより、大津波が来ることを予期しました。梧陵は村民を避難させるため、自分の田圃に積んであった収穫された稲束(稲むら)に火を投じて急を知らせ、村民の命を救った。このときの被害が頗る多かったため、全力を挙げて救済に当り、さらに私財を投入して大防波堤も築造している。
津波の壊滅的な被害を受けた広村の村民のために、救援家屋の建設や農漁具の調達などを行い、離村を防止した。また、将来の津波被害を防止するため、安政2年(1855)から4年間、銀94貫を費やし、大防波堤の建設を進めた。全長660メートル、高さ四・五メートル、海側に松、陸側に櫨(ハゼ)の木が植えられている。その景観は史跡に指定されており、防波堤は、現在も残っている。
明治の文豪・ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)は、身の危険や財産を顧みないこの行為に感動し、「仏陀の国の落穂拾い」という短編集のなかで「A Living God(生ける神)」として梧陵を紹介している。後に小学校教師であった中井常蔵がこれをもとにして、「稲村の火」題する物語を著し、小学国語読本に採用された。この物語では、舞台が三陸海岸の村という設定で描かれ、小学生ばかりでなく、国民の多くに感動を与え続けた。
このほか梧陵は安政5年(1858)江戸の西洋医学所が火災のため焼け落ちたとき、700両を寄付して再建、現在の東京大学医学部の基礎を作っており、私欲を顧みない民政功労者として社会福祉事業や政治活動に心血を注ぎ、近代日本の発展に大きな足跡を残した。
(板垣英憲著「大富豪に学ぶ商売繁盛20の教訓~商機をつかむ知恵と決断」共栄書房刊より)
◆「稲村の火」は、いまから52年前、私が小学校6年ごろの国語の教科書に載っていたので、いまでもよく覚えている。近年の教科書からは、消えてしまっていた。だが、2011年度より、再び小学校教科書に掲載されているという。これは、実に素晴らしいことである。
インド洋大津波をうけてジャカルタで開催された東南アジア諸国連合緊急首脳会議でシンガポールのリー・シェンロン首相が2005年1月、当時の小泉純一郎首相に「日本では小学校教科書に『稲むらの火』という話があって、子供の時から津波対策を教えているというが、事実か?」と尋ねた。だが、小泉純一郎首相は、この話を覚えていなかったので、文部科学省に照会したところが、だれも知らなかったという。
◆和歌山県有田郡広川町は2009年10月17日、広八幡神社で濱口梧陵翁の功績を称える「稲むらの火祭り」を行っている。広川町役場前で歌や太鼓の演奏など式典を行い、あたりが暗くなり始める夕方、広川町役場前から当時の避難場所だった広八幡神社まで松明行列を行った。また八幡では積み上げられた稲わらに火を放って梧陵が村人を高台に導いた姿を再現したほか炊き出しも実施している。 (ちなみに、二宮金次郎を教えている教科書は、見当たらない。戦時中、鉄砲の弾にするため強制的に持ち去られた二宮金次郎の銅像を造り直している小学校も少ない)
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米国の特殊部隊が救援隊に紛れて日本国内に入り、東京電力の福島第1原発、第2原発を調査、東京電力社員や関係会社の担当者など相当数が、被爆している事実をつかむ
◆〔特別情報①〕
東日本大地震により東北電力と東京電力が被害を蒙り、とくに東京電力の福島第1原発で爆発事故が発生し、東京電力社員や関係会社の担当者など相当数が、被爆しているという情報もある。また福島第1原発、第2原発放射能に汚染された水を海に流しているという話もある。
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第2節―なぜ国会議員の世襲化を克服しようとするのか
親の七光り批判の克服
二世議員のひとりである小沢は、親の恩恵に浴し、身分固定化に一役を買うのを自分自身おそれている。小沢は、当選三回目のころから、選挙地盤に括いて、親離れ意識を強烈に感じるようになっていた。
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だが、安政元年(1854)11月4日、5日の2回にわたって襲った南海の大地震に際し、偶然紀州・広村(現在の広川町)に戻っていた梧陵は、海水の干き方、井戸水の急退などにより、大津波が来ることを予期しました。梧陵は村民を避難させるため、自分の田圃に積んであった収穫された稲束(稲むら)に火を投じて急を知らせ、村民の命を救った。このときの被害が頗る多かったため、全力を挙げて救済に当り、さらに私財を投入して大防波堤も築造している。
津波の壊滅的な被害を受けた広村の村民のために、救援家屋の建設や農漁具の調達などを行い、離村を防止した。また、将来の津波被害を防止するため、安政2年(1855)から4年間、銀94貫を費やし、大防波堤の建設を進めた。全長660メートル、高さ四・五メートル、海側に松、陸側に櫨(ハゼ)の木が植えられている。その景観は史跡に指定されており、防波堤は、現在も残っている。
明治の文豪・ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)は、身の危険や財産を顧みないこの行為に感動し、「仏陀の国の落穂拾い」という短編集のなかで「A Living God(生ける神)」として梧陵を紹介している。後に小学校教師であった中井常蔵がこれをもとにして、「稲村の火」題する物語を著し、小学国語読本に採用された。この物語では、舞台が三陸海岸の村という設定で描かれ、小学生ばかりでなく、国民の多くに感動を与え続けた。
このほか梧陵は安政5年(1858)江戸の西洋医学所が火災のため焼け落ちたとき、700両を寄付して再建、現在の東京大学医学部の基礎を作っており、私欲を顧みない民政功労者として社会福祉事業や政治活動に心血を注ぎ、近代日本の発展に大きな足跡を残した。
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◆「稲村の火」は、いまから52年前、私が小学校6年ごろの国語の教科書に載っていたので、いまでもよく覚えている。近年の教科書からは、消えてしまっていた。だが、2011年度より、再び小学校教科書に掲載されているという。これは、実に素晴らしいことである。
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◆和歌山県有田郡広川町は2009年10月17日、広八幡神社で濱口梧陵翁の功績を称える「稲むらの火祭り」を行っている。広川町役場前で歌や太鼓の演奏など式典を行い、あたりが暗くなり始める夕方、広川町役場前から当時の避難場所だった広八幡神社まで松明行列を行った。また八幡では積み上げられた稲わらに火を放って梧陵が村人を高台に導いた姿を再現したほか炊き出しも実施している。 (ちなみに、二宮金次郎を教えている教科書は、見当たらない。戦時中、鉄砲の弾にするため強制的に持ち去られた二宮金次郎の銅像を造り直している小学校も少ない)
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