岩国矯正歯科クリニック(山口県)院長の矯正日記

院長が、健康・矯正に関すること、日々の出来事などを綴っています。

「ストレスに負けない三つの感覚」が大事です

2015-12-01 12:32:41 | 感動した書籍
筑波大学の松崎一葉教授が雑誌「致知」に書いている文書に中で、ストレスに満ちた社会での適応術を述べていました。

医療社会学者のアーロン・アントノフスキーがユダヤの強制収容所から帰還した人達の健康調査を継続的に行ったところ、一部の人達はとても長生きしたことが分かりました。そしてその人達には、共通して次ぎの三つの特性を持っていたと報告しています。

1.有意味感:辛いこと、面白みを感じられないことに対しても。意味を見いだせる感覚。明日ガス室に送られるかもしれない中でも、自暴自棄にならずに、今日の労働に精を出せること。
 
我々のレベルに置き換えると、望まない部署に配属されても、「将来なんかの役に立つかもしれない」と思って、前向きに取り組めること。

2.全体把握感:先を見通す力、とも置き換えられるかもしれません。辛いことに直面すると、人は一生それが続くように感じますが、「ひとまず夜が来れば、この過酷な労働も終わりだ」とか、「いつかは戦争が終わって解放されることもあるだろう」と思えること。

仕事に転じれば、「なんて忙しいんだ」と思うのではなく、「今週は休めなかったけど、来週のこの辺は少し余裕ができるから、そこで休めるな」などと、先を見て心の段取りが取れること。それは、そのまま仕事の段取りに通じます。・・・

3.経験的処理可能感:辛い強制労働など、最初はこんなことは絶対にできないと思っても、「そういえば、あの時もできないと思ったけど、意外とできたよな。今回もできるんじゃないかな」と思えること。

初めて手掛ける仕事でも、過去の経験からこの程度まではできるはず、でもその先は未知のゾーンだと冷静に読める。

ただ、その未知のゾーンも、あの時の仕事の経験を応用すればできるかなとか、あの人に手伝ってもらえそうだなと把握できる感覚です。・・・

これらの三つの感覚はSOC(Sense of Coherence:首尾一貫性の感覚)と呼ばれ、一般的にストレス対処能力を測る物差しとされています。簡単に言ってしまえば、「きっとうまくいくに違いない」という情緒的余裕、と経験に基づく楽観性ではないかと思います。

有意味感、全体把握感、経験的処理可能感。私にとって、使いなれない言葉ですが、三つ揃うことに意味があります。辛いことが続く時こそ、忍耐力、広い視野、過去の成功体験が重要であることに、気が付きました。

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