岩国矯正歯科クリニック(山口県)院長の矯正日記

院長が、健康・矯正に関すること、日々の出来事などを綴っています。

安岡正篤氏の『「隠騭録」を読む』

2015-01-14 15:15:30 | 日々のこと
「隠騭録」(いんしつろく)とは、明の時代の袁了凡が書いた本です。日本では、室町時代末期から徳川秀忠の時期にあたります。袁了凡の書いた漢文を、安岡正篤氏の講義した内容をまとめた本です。

稲盛和夫氏の本「成功の要諦」の中に、『「隠騭録」を読む』が引用されていたことが切っ掛けで、この本を読みました。

運命とは常に変化する。運命を、自らの自発的修行によって、我より立つる、立命にするという内容です。命を造るのは天であるが、その造られた命を立てて実現していくものは人間である我である。また、天命は自ら作り、福は自分から求め得る、としています。

自発的修行とは、謙虚・積善・改過という道徳的精進です。この内容を詳細に実例を挙げています。改過とは、恥を知る心、畏れる心、勇猛な心を備えれば、過を改めるという内容です。

<積善の家、余慶あり。積悪の家、余殃あり。>善を積んだ家では必ずその余慶が後々まで及んで、子孫が栄える。私を叱る際に、父が教えてくれたことを思い出します。

人類は科学技術の進歩を享受して、我々も製品の進歩を確実に実感できます。しかし、明の時代の本がいまだに魅力があるとは、人類は道徳に関しては然したる進歩がないと言うことでしょうか。古典は、やはり輝き続けているというのが、私の感想です。

 広島ブログ
にほんブログ村 地域生活(街) 中国地方ブログ 岩国情報へ
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 伊藤穣一氏と山中伸弥氏のス... | トップ | <人間は自分が考えているよ... »
最新の画像もっと見る

日々のこと」カテゴリの最新記事