新古今和歌集の部屋

前田家本方丈記 其れ三界は只心一つ 宮殿楼閣の望みなし

宮殿楼閣ものそみなし。いまさ

ひしきすまひひとまのいほり

みつからこれをあひす。をのつから

みやこにいてゝ乞匂となれるこ

とをはつといへともかへりてこゝ

におるとき他の俗塵にはするこ

とをあはれふ。もし人このいへる

ことをうたかはゞいをとゝりと

のありさまをみよ。いをは水に



 

宮殿楼閣も望みなし。

 

今寂しき住まひ、一間の庵、自らこれを愛す。

をのづから都に出でゝ、乞匃となれる事を恥づといへども、帰りてこゝにおる時は、他の俗塵に馳する事を哀れぶ。

 

もし人、このいへる事を疑はゞ魚と鳥との有様を見よ。

魚は水に

※匂は大福光寺本により匃に改める。

(参考)大福光寺本

宮殿楼閣モノソミナシ。

今サヒシキスマヒヒトマノイホリミツカラコレヲ愛ス。

ヲノツカラミヤコニイテゝ身ノ乞匃トナレル事ヲハツトイヘトモカヘリテコゝニヲル時ハ他ノ俗塵ニハスル事ヲアハレム。

若人コノイヘル事ヲウタカハゝ魚ト鳥トノアリサマヲ見ヨ。

魚ハ水ニ

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