赤染衛門
たれにかは
つげに
やるべき
もみぢ葉を
思ふば
かりに見む人も
が
な
藤式部
何ばかり
こゝろ
づくしに
ながめねど
見しに暮れ
ぬる
秋の月かげ
和泉式部
憂きことも
恋しきこと
も秋の
よの月には
見えるこゝち
こそ
すれ
赤染衛門集 155
もみぢ見にありきしにひとりみるに
あかずおぼえしかば
誰にかはつげにやるべきもみぢばをおもふばかりに見む人もがな
紫式部集 119
又いかなりしにか
なにばかりこころづくしにながめねど見しにくれぬる秋の月かげ
和泉式部集 576
題しらず
うきこともこひしきこともあきのよの月には見えるここちこそすれ