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新古今和歌集の部屋

前田家本 方丈記 飢餓1 久しくなりて確かに覚えず

なりてたしかにもおほえす。二

年かあひたよのなか飢渇して

あさましき事侍き。あるひは

秋大かせおほ水なとよからぬ事

ともうちつゝきて五こくこと/\く

ならす。 むなしく春かへしなつ

うふるいとなみのみありてあき

かりふゆおさむるそめきもな

し。國々のたみあるひは地をす

 


(久しく)

成りて確かにも覚えず。

年が間、世の中飢渇してあさましき事侍き。

或は、秋、大風大水などよからぬ事どもうち続きて五穀悉く成らず

空しく春反し、夏植ふる営みのみありて、秋苅り、冬納むるそめきもなし。

國々の民、或は地をす

 


(参考)大福光寺本

ナリテヲホエス

二年カアヒタ世中飢渇シテアサマシキ事侍リキ

或ハ春夏ヒテリ或ハ秋大風洪水ナトヨカラヌ事トモウチツゝキテ五穀事ゝクナラス

ナツウフルイトナミアリテ秋カリ冬ヲサムルソメキハナシ

是ニヨリテ国々ノ民或ハ地ヲス

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