見出し画像

新古今和歌集の部屋

新古今和歌集 九代集抄 かささぎの渡せる橋

                   中納言家持
かさゝぎのわたせる橋にをく霜のしろきをみれば夜ぞ更けにけり

月落烏啼霜満天といへるを、銀河の興に、こころながめつゞくれば、かさゝぎのわたせる橋にをきたる霜のしろきを見て、夜がふけにけるといへる也。こゝより興じて、あそこをながめつゞけて也。かささぎのわたせるはしとは、古来云ならはしたる雁鵲の古事也。此哥、七夕にあらず。はしの霜は、生得おもしろきもにしたる也。此哥の心をしらんとおもはゞ、月もなき冬の深夜の天を出て見よと也。さらに不及注なり。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「新古今和歌集」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事