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新古今和歌集の部屋

前田家本 方丈記 飢餓7 すべき方無き者、古寺に至りて仏を盗み

つぬれはすへきかたなきものゝ

ふるき寺にいたりて佛をぬす

み堂のもののくそくをやふりて

わりくたけるなりけり。ちよくせ

にしもむまれあひてかゝるこゝろ

うきわさをなんみ侍き。又いとあ

はれなる事も侍き。さりかた

きめをとこなんもちたりける

ものはそもおもひまさりてふか 


  (尋)

ぬれば、すべき方無き者の、古き寺に至りて仏をぬすみ、堂の物の具足を破りて割り砕けるなりけり。

濁世にしも生まれ逢ひて、掛かる心憂き業をなん見侍き。

又いと哀れなる事も侍き。

去り難き妻、男なん持ちたりける者は、そも思ひ勝りて深 


(参考)大福光寺本

ツヌレハスヘキカタナキ物フル寺ニイタリテ仏ヲヌスミ堂ノモノゝ具ヲヤフリトリテワリクタケルナリケリ

濁悪世ニシモムマレアヒテカゝル心ウキワサヲナン見侍シ

イトアハレナル事モ侍キ

サリカタキ妻ヲトコモチタル物ハソノオモヒマサリテフカ

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