新古今和歌集の部屋

短歌俳句:歳のディスティネーション



歳のディスティネーションは知らねども
  ただ電車に乗って

  ほうこうす



方向と彷徨の掛詞。
本歌 新古今和歌集巻第二 春歌下
五十首歌奉りし時
                  寂蓮法師
暮れて行く春のみなとは知らねども霞に落つる宇治のしば舟




毎年、年末のさむい時期に、人気(ひとけ)の無い小石川の庭園を行くのが楽しみと言う変り者だ。
電車に乗っている最中、家内安全の願い事も有るので、せっかくだから伯父の祀られている靖國神社へも行く事にした。
電車に乗っていたら、英語のアナウンスが、ファイナル ディスティネーション ホニャララと言っていた。英語無知なので、調べて見ると、「目的地,行き先;届け先;目標」との事。最終行先と云う意味かも。
行き当たりばったりの性格なので、目的を持たず、寂蓮歌の本歌取りが思い付いた。

九段下駅


遅い昼食を、カレーでも食べようと地下鉄を出ると、出口を間違え、同じ辛い料理だろうと言う単純な理由で、麻婆ラーメンを食べる。孤独のグルメ本領発揮。







靖國神社は、正月準備の真っ只中。神官が若い女性を引き連れ、巫女さんが説明していた。たぶん、正月アルバイトの巫女さんだろう?




小石川後楽園は、水戸藩の庭園である。この庭園の異様さは、隣が東京ドームと遊園地で、中央線、総武線が走り、その騒音が、静かな庭園で響き渡る。







夕闇のあはれを映す年の暮




初案は、夕暮れだったが、年の暮とかぶり、くれっくれになるので、推敲。


名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「短歌」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事