もちてくにをおさめ給。すなは
ちみとのにかやをふきてものきを
たにとゝのへす。けふりのともし
きをみ給ときはかきりある
みつきものをさへゆるされきこ
れたみをめくみ世をたすけ給
によりてなをいまのよのあり
さまむかしになすらへてしぬへ
し。又養和のころとかよ。ひさしく
(憐れみを)
持ちて國を治め給。
即ち、御殿に茅葺きても、軒をだに整へず。
煙の乏しきを見給時は、限りある貢物をさへ許されき。
是、民を恵み、世を助け給によりて、猶、今の世の有樣、昔に準へて知ぬべし。
又、養和の比とかよ、久しく
(参考) 大福光寺本
以テ国ヲゝサメ給フ
スナハチ殿ニカヤフキテモノキヲタニトゝノヘス
煙ノトモシキヲミ給フ時ハカキリアルミツキ物ヲサヘユルサレキ
是民ヲメクミ世ヲタスケ給フニヨリテナリ今ノ世ノアリサマ昔ニナソラヘテシリヌヘシ
又養和ノコロトカ久ク