読み
いときなきはつもとゆひにながきよをちぎるこころはむすびこめつや
詠人
桐壺帝
かへし
結びつる心は深き元結に濃き紫の色し褪せずは
読み
むすびつるこころもふかきもとゆひにこきむらさきのいろしあせずは
詠人
左大臣
背景
十二歳となった源氏は元服を紫宸殿で行う。帝は、源氏の相手として左大臣の娘、葵の上はどうかと左大臣に仄めかす。そして左大臣に後ろ盾となって守って欲しいと願っている。左大臣はそのつもりでいた。
引き入れ役の左大臣に帝から杯を賜る時の贈答歌。
意味
幼い源氏の元服の始めて元結を結ぶとともに、左大臣の娘婿として長き世を契る気持ちを結び込めたのか。
元結を結んだ思いはその深い決意を込めており、元結の濃い紫の色が何時までも褪せる事なく娘婿として若君とのご縁でありますように。
技法
結び、初元結の縁語。
冠の紫の組紐は源氏の比喩。
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