222　桜色の衣にも又別かるるに春を残せる宿の藤波　風雅集 さくらいろのころもにもまたわ...

202　峰の雪も又降る年の空ながら片方霞める春の通路 みねのゆきもまたふるとしのそらなか...

187　旅人の跡だに見えぬ雲の中に馴るれば馴るる世にこそありけれ たひひとのあとたにみえ...

172　沖深み釣りする海人の漁り火の仄かに見てぞ思ひ初めてし おきふかみつりするあまのい...

157　神無月風に任する紅葉葉に涙争ふ深山辺の里 かむなつきかせにまかするもみちはになみ...

136　明けぬればさぞと思ふに秋に染む心の色の先づ変はるらむ あけぬなりさそとおもふにあ...

121　春過ぎて又郭公語らはぬ今日の眺めを訪ふ人もがな　玉葉 はるすきてまたほとときすか...