青獬眼抄 安元の大火
一 大燒亡事 後録記云。安元三年丁酉四月廿八日丁酉。天晴。今日亥剋燒亡。 積百十餘町。 先大學寮。次應天門并東西樓。此間眞言院燒亡。自應天門移會昌門。次移大極殿燒亡。其間東...
歌論 無名抄 和琴起事
或人云 和琴のおこりは、弓六張を引ならして、是を神樂にもちゐけるを、わづらはしとて、後の...
歌論 無名抄 貫之家事
或人云 貫之がとし比すみける家の跡は、かでの小路よりは北、とみの小路よりは東のすみなり ...
建礼門院右京大夫集 大原
建礼門院樣が、大原の寂光院にいらっしゃるということ(元暦二年(1185年)7月以降)は、お聞きしておりましたが、取...
歌論 無名抄 猿丸大夫墓事
或人云 たなかみの下にそつかと云所あり。そこに猿丸大夫がはかあり。庄のさかいにて、そこ...
歌論 無名抄 連がら善悪事
歌はたヾ同ことばなれども、つヾけがらいひがらにてよくもあしくも聞ゆるなり。彼の友則が歌...
歌論 無名抄 周防内侍家事
又、周防内侍、 われさへ軒の忍草 とよめるいへは、冷泉堀川の北と西との隅也。 ※われさへ軒の 金葉集 雑歌上 家を人にはなちて立つとて、柱にかきつけける 住み侘びて...
増鏡 第二 新島守 雁信
はつかりのつばさにつけつゝ、ここかしこよりあはれなる御せいそこのみ常はたてまつるを御覽ずるに、あさましういみじき御涙のもよほしなり。家隆の二位は、新古今の撰者にも召し加へられ、おほ...
増鏡 第二 新島守 都よりの消息
たとへしなくながめしをれさせ給へる夕暮に、沖の方にいと小さきこの葉の浮かべると見えて漕ぎくるを、あまのつりぶねと御覽ずる程に、都よりの御せうそこなりけり。 すみぞめのおんぞ、夜の...
増鏡 第二 新島守 隠岐の秋
初秋風のたちて、世の中いとゞ物悲しく露けきさまさるに、いはんかたなくおぼしみだる ふるさとを別れぢにおふるくずの葉の秋はくれどもかへる世もなし 秋風の吹きうらかへすくずのは...