洋書で英会話

100冊以上読んできた経験と知識をもとに、英語の小説や雑誌、実用書などから、すぐに使える素敵な表現や文法をご紹介します。

the Help by Kathryn Stockett より掃除の話

2022年03月15日 | 英語表現
みなさん、こんにちは。こまめに更新する予定が、気が付けば、早いもので、もう3月!年々時が経つのが速くなっている気がします

季節は、すっかり春ですね。春と言えば、Spring cleaning という言葉があるくらい、欧米では、大掃除をする時期は春とされています。昔、アメリカ人の同僚と話していて、年末の大掃除の話題になった時に、どうしてこんな寒い時期にするの?春になって暖かくなってからすればいいのに!と言われたことがありますが、確かに、窓を開けて掃除するためには、気温としては春のほうがいいですが、日本の春は、花粉やら黄砂やらが飛んでいて、窓を開けるには、ちょっと辛い季節でもありますね。
前置きが長くなりましたが、今回はthe Help by Kathryn Stockett より、掃除に関する話と表現をご紹介します♪

主役の一人、アフリカンアメリカンのメイドのMinnyが、お手伝いとして行う仕事について話しているシーンからの引用です。
(※bad words(下品な表現)の部分は省略しています)

話し言葉で書かれていますので、少し訛っている所がありますが、まずは辞書なしで、知っている単語を大事に、前後の流れをよく観察しながらお読み下さい♪

My housekeeping tasks fall on the same day for every job I take: on Monday, I oil up the furniture. Tuesday, I wash and iron the sheets, the day I hate. Wednesday is for scrubbing the bathtub real good even though I wipe it down every morning. Thursday is for polishing floors and sucking rugs, minding the antique ones with a hand broom so they don't thread. Friday is heavy cooking for the weekend and what-have-you.


まずは、1文目、My housekeeping tasks fall on the same day for every job I take.

前半(下線部)の意味は、この続きの文章をよく観察すると大体読み取ることができます。on Monday(月曜には)... Tuseday(火曜)には... Wednesday...と続いているということは、「曜日ごとに、掃除する場所(取り組む内容)を決めている」のかな?と推測できます。そして、その推測通り、「どの家で働いても私は同じ曜日に同じ家事の仕事をするようにしている」というようなことを言っています。

そして、月曜には、I oil up the furniture. (家具のワックスがけ)と始まり、火曜には、I wash and iron the sheets. (シーツの洗濯とアイロンがけ)、水曜は、お風呂の浴槽をしっかりこすり洗い(毎日きれいに水けをふきとっているけれど)と続いています。

木曜日には、床磨きと敷物の掃除機掛けの日、だけれど、アンティークの敷物は、thread しないように、a hand broom(ハンドブラシ、手ぼうき)で手入れをする。

ところで、敷物の話に登場する、they don't thread.とはどういう意味でしょう?

threadには名詞で「糸」という意味があります。ですが、今回は、don'tの後に来ていますので、動詞で使われています。

通常 thread が動詞で使われる時は、to thread a needle (針に糸を通すこと)の意味で使われるのが一般的ですが、今回はアンティークの敷物に掃除機をかけない理由を説明している部分で使われていますので、「糸を通す」という意味ではなさそうです。ですが、厄介なことに(!?)辞書を引いても、threadの動詞でそれ以外の意味はあまり見つけられません。

そんな時はどうするか?

逆に掃除機をかけた場合に、糸関係で、どのようなことが起こる可能性があるかを考えてみることが大事です。Common sense (常識)の力を活用します。アンティークの敷物に掃除機をかけると、年代物だけに、掃除機の吸引力で敷物の糸がほつれて出てきてしまう恐れがありそうなことが想像できると思います。更に、引用文の中の、so they don't threadのsoは、”~なように”という意味で使われています。(下記、オレンジの部分)

Thursday is for polishing floors and sucking rugs, minding the antique ones with a hand broom so they don't thread.

そして、平日最後の金曜日には、Friday is heavy cooking for the weekend and what-have-you. 

(土日が休みになるので)週末のために、料理を沢山作って、あとは、what-have-you(=and so on=その他色々)する。つまり、その週にやり残したことやその他の用事等を終わらせる日に設定している感じだと思います。

曜日ごとに行う家事を決めて実行するのは、なかなかいいアイデアだなと思っていましたら、ある生徒さんから、日本にも曜日ごとに掃除する考え方がありますよと教えて頂き、面白いな~と思いました。曜日の漢字や音に合わせて、月曜日は玄関回り、火曜日はキッチン(火の回り)、水曜日は水回り・・・と掃除をしていったら、家をいつでもきれいに保てるようになるそうです。

ちなみに、Minnyは、火曜日にする仕事が一番嫌いなようですね。( Tuesday, I wash and iron the sheets, the day I hate.)
She is a good cook and enjoys cooking, so maybe she likes Friday the best.


今回ご紹介した話は、こちらの48ページに載っています。


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