みなさん、こんにちは!レッスン準備等でまた少し久しぶりの更新になりましたが、今回は、オカルト好きの少年、Zackが主人公のシリーズ本、The Zack Filesシリーズ1作目のGreat-Grandpa's in the Litter Boxより、主語の大事さが分かる文章をご紹介します♪
猫をもらいにアニマルシェルターにやってきたZack。本当は子猫を連れて帰りたかったけれど、シェルターで出会った”自分は君のひいお爺ちゃんの生まれ変わりだ”と言って話しかけてきたちょっと年老いた猫を「家族だから...」と仕方なく連れて帰ることにします。そんなZackの気持ちをよそに、家に着いた途端、猫は、自分が人間だった時代に好物だったHerring with sour cream(ニシンのサワークリーム)を食べたい!と言い出し、しかも、それを毎日くれないとソファーをトイレ代わりに使うぞ!と、Zackに対して、なかなか勝手な脅しをしてきます。そんな猫に「そんなことを言われても毎日Herring with sour creamだなんて無理だよ!」とZackが話して聞かせるシーンからの引用です
まずは辞書なしで、知っている単語と常識を手掛かりに、どのような内容か想像しながらお読み下さい。Zackの言葉から始まります。
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"Listen, I can't buy you herring and sour cream every day," I said. "I only get three dollars a week allowance. And I won't be able to buy it for you over Thanksgiving weekend-I won't even be here. I'm going to Chicago. To visit Grandma Leah."
"We are going to visit Leah?" he asked delightedly.
"I am," I said. "You're staying here with a neighbour."
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さて、いかがでしょう?
感謝祭の週末には"I'm going to Chicago. To visit Grandma Leah."だから、ここにはいないしその時は絶対herring and sour creamは買えないよ、というZackの言葉を聞いて、"We are going to visit Leah?"と猫が嬉しそうに言います。
その猫の言葉を聞いたZackは、すかさず"I am."と言います。
Zackの言葉の”I”の部分がイタリック体(斜め)になっているところが今回のポイントです。
Weは「私たち」ですから、ここでは、猫も含まれます。
その言葉に対して、"I am." と言うことで、Zackは「僕が行くんだよ」「君は近所の人と留守番だよ(You're staying here with a nieghbuor.)」と言っています。
主語が変わっただけで、『誰がシカゴに行くのか』ということが際立って表現されています
『主語』を何にするか?
英語を話したり書いたりする時、日本語の習慣に引っ張られて、主語を飛ばして動詞や単語だけで言ってしまったり、主語と動詞の関係をよく考えずにそのまま日本語を和英辞典の訳語の意味のままに英語に置き換えただけで文を作ってしまったりすると、”誰の話をしているのか?”そして”その人が何をしている話をしているのか?”等が相手に伝わりにくい文章が出来上がってしまいます。
例えば、「晴れていると嬉しい。」という日本語を英語にする時、日本語では主語が何かがはっきりと言い表されていませんので、英語には主語が要ると(ここまではいいですが)、適当に(!!)とにかく、なんとなく英語っぽい(?)”it ”を主語に使って、It is happy when it is sunny.と言うとします。
そうするとどうでしょうか。
happyは感情を表す単語ですので、itは感情の主を表すことになり、聞き手は、え?それって、誰?何のこと??となってしまいます。実際の会話では人間同士ですので、よほどの場合でない限り伝わると思いますが、せっかくなら相手にスッと理解してもらえる英語で話せるほうがいいなと思います。
本番(実際の会話)は、お互いの時間には限りがあるため、出たとこ勝負でコミュニケーションをとっていくしかありませんので、そう言ってしまったら、それはそれで後で色々と補えばいいですが、実際の会話の時でもできるだけ正しい英語で言いたいことを正しく伝えられるようになりたいですね。
そのためには、練習の時にしっかりと「主語を何にするか」、そして、主語を決めたら「動詞がその主語とどのようにつながるか」について、丁寧に気を配る必要があります。かといって時間を掛ければ掛けるだけよいというわけではなく、答えとして出来上がった文章を『見直す』そのひと手間が大事です。
先の例文「晴れていると嬉しい」と言いたい時、「嬉しいのは誰か」を考えると、それを言っている本人だと分かります。英語にする時はきちんと「何が(誰が)主語になるか」を考えて、本人、つまり、「私」を主語にして、I am happy when it is sunny.とすると相手にスッと理解してもらえる文章になります。日本語と英語の性質の違いから、感情を伝える時には特に注意が必要です。
"It's sad, itsn't it?"というような形で、感情を表す文章でも”it”が主語として使われることが時々ありますが、その場合は、その話題に上っている”その状況”が主語になってitが使われている場合で、「それってさ、悲しくない(みじめじゃない、残念じゃない)?」ということを伝えている文章です。
主語と動詞、名詞の単数、複数を少し意識して見る様にすると、英語の理解、そして、表現の幅が広がります♪
文章も美しくなります
Zack君の話から少し脱線してしまいましたが、今回の引用文、主語の話ともう一つ、覚えていたら面白い表現があります。
それがこちら↓
”I only get three dollars a week allowance.”
・allowanceとは?
すぐ前にthree dollars a week(1週間に3ドル)とあります。
この本の出だしにZack君の自己紹介の文があるのですが、そこには、
"My name is Zack. I'm ten years old .....”と書かれています。
10歳と言うことは?
この一週間に3ドルは何の事を話しているかというと”お小遣い”ですね!
allowance には「手当て(支給額)」の意味があります(TOEICの頻出単語の一つですね)が、それが子供に使われると「こづかい(=pocket money)」の意味になります。
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短いお話ですが、何か大事な事がギュッと凝縮されている感じがします。
ちなみに、Zackのひいおじいちゃんの生まれ変わりだと言う猫の好物、herring with sour creamのherring(ニシン)は、おせち料理に欠かせない1品『数の子』について英語で話す時に覚えておくと便利です。
『数の子』=ニシンの卵=herring roe(へリング ロウ) ※魚の卵はroeと言います。『イクラ』は英語でsalmon roeです。
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