洋書で英会話

100冊以上読んできた経験と知識をもとに、英語の小説や雑誌、実用書などから、すぐに使える素敵な表現や文法をご紹介します。

A clockwork TV? 単語の意味、カギは文の流れです㉑ ~OUT OF THE BOX by Rob Eastawayより~

2023年11月30日 | 洋書の読み方

 (本のカバーより)

みなさん、こんにちは!レッスン準備等の為、とても久しぶりの更新になりましたが、今回は、創造性をアップさせるコツが書かれいている本、OUT OF THE BOX 101 IDEAS FOR THINKING CREATIVELY (Rob Eastaway著)より、英文読解のコツをご紹介します。

よりクリエイティブなアイデアが浮かぶようになるためのエクササイズとして、今回取り上げる本では、"What if" gameというゲームが紹介されています。今回はそのゲームの方法と例が挙げられている箇所からの引用です

まずは辞書なしで、知っている単語と前後の流れをよく観察しながらどのような内容かお読み下さい

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WHAT A CRAZY IDEA!

To play a "What if?" game, you need to start with something that couldn't or wouldn't happen in the world as we know it. As an example: "What if I had a clockwork TV and I had to wind it up before I could use it.

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”a clockwork TV”とは?

”clockwork”を文字通りに訳すと”時計の仕事”ですが、”時計の仕事”ということは、どんな仕事になるかと言うと、時計が実際の時刻より進みすぎたり、遅れていては時計としての役割(仕事)は果たせません。そのため、よく形容詞で、「規則的な、正確な」ということを表す語として使われます。もし、その意味が一番に浮かんだとしても、英単語の意味は最終的には文脈で決まりますので、もしかして、正確なテレビ?と軽く思いながら、そこで立ち止まらずに続きを読みます。

その先を読み進めていくと、I had to wind it up before I could use it.とあります。

どんなTVかな?と更に読み進めると、次のような文章が出てきます。

- you'd have to keep getting up to wind it, and it could run out of power at a crucial moment in a movie. And it might be quite tiring to keep on winding. 

 

さて、いかがでしょう?何度も出て来る”wind”(読み方:ワインド)という単語が気になりますね。

その意味を読み取るためのカギとなるのは、"keep getting up to wind it" "run out of power" です。

wind するために何度も立ち上がらないといけないし、電源(power)が無くなってしまうかもと。

電源が無くなるかもしれない時が" at a crucial moment in a movie" (crucial=important, critical, key, pivotal等)。

映画の大事な場面で電源が落ちてしまっては困りますね。

そして、その先の文章で、a clockwork TVでテレビを観るために、wind し続けるのはtiring(疲れる)と続きます。

どうやら、このclockworkは先に紹介した「正確な」という意味ではなさそうですね。

このテレビを観る時、いちいち立ち上がって何をしなければいけないかというと・・・

 

”ゼンマイを巻くこと”でした。

 

ということは、この文章の中でclockworkは「時計(ぜんまい)仕掛けの」という意味で使われています。

ぜんまいの巻きが足らないと、確かに映画や番組の大事な場面の途中で電源が無くなって消えてしまうこともあるかもしれません。

それは嫌ですね~。

実は、本文にも"a clockwork TV can be a pain., that's for sure.”という著者のコメントが書かれています。

(a pain はここでは『嫌なもの、面倒なもの』を表します。)

 

ですが、どんなことにも良い点と悪い点があるように、このテレビのアイデアにもいい点があります。

著者によると、”you'd certainly be more selective about what you watched.”だそう。

確かに、放送される番組をただダラダラ見て電源を無駄にするわけにはいけません(またゼンマイを巻くために立ち上がらなければなりません)から、見るべき番組というのをより厳選するようになるかもしれませんね。

さらには、

”How about powering the TV with an exercise bike? Lots of people pay to go to gyms, but you'd be getting fit for free.” 

と、更に新たなアイデアが!

なるほど!色々と想像すると面白いですね!

テレビを観るために、エクササイズバイクをこぐ必要がありますので、運動になって健康になりますし、ジムに行くお金も節約できて一石二鳥ですね!

このテレビは寝ころんだ状態では観られませんから、"You'd spend less time as a couch potato. So would your children." と著者は続けます。

※a couch potato =a person who spends a lot of time sitting and watching television (オックスフォード現代英英辞典)

couch=sofa

※So would your children. は Your children, too.と同じです。この文脈では、Your children would also spend less time as a couch potato.ということを伝えています。

 

確かに

 

でも、このようなテレビは実際には存在しません。それが、この章の出だしにあった、”What if”ゲームの大事なポイント、”something that couldn't or wouldn't happen in the world as we know it.”(私たちの知る世界では起こりえないかもしれないこと)を考えるのが大事ということに当てはまります。

でも、What if? (もし~だったら?)と考えることで、柔軟性が生まれて、アイデアが湧き易くなるのだとか。

そして、そこから実際の生活に役に立つ新しい商品なども生まれるのだそう。ちなみに、このテレビのアイデアの場合は、the clockwork radioが実用化されているとのこと。確かに、ラジオはいいですね!緊急時にも使えると安心できます。

 

他にも、こんなWhat if?アイデアが紹介されていました

What if you could eat computers?

What if restaurants paid you to eat there?

What if plastic bags cost as much as a movie ticket?

などなど。

※What if?は『仮定』の話ですので、ifの続きの文章は過去時制で表します。

洋書を読むと英語だけでなく色々なことが知れて面白いです。

 

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